147 ページ13
貴方side
貴:別れは寂しいものですよ、レイン。世にあるものはいつかは消えます。
それを早いうちに知らなさい。その上で、仲間を作るんです。
決して、失うのが恐ろしいからと言って一人になってはいけませんよ。
人は、一人では生きられませんから。
今の時代では特に生き死にの間隔が浅い。一線先が死に直結している。
築き上げた勝利の裏には、その勝利と同じ数だけの墓標が築かれている。
それを忘れてはいけない
血を流すのはお互いなのだ。どれほど強かろうと、どれほど良い仲間がいようと
人と人との争いで何も失くさないなど、おかしな事なのですからね。
誰かが得ると誰かが失う。
悲しいことに、世界とはそんな不条理なことばかりでいっぱいだ
得れば失い失えば得るなんて、おかしい。おかしいのに、それが普通だ。
この世界は狂ってる。
レ:俺は、貴方が居なくなってからちゃんと進めるでしょうか？俺にはそれがわかりません。
漠然とした不安があるんです。失うことはわかっているのに。
それに対して何もできない、失った時の寂しさだけが、胸にあるんです。
貴:、、、そこまで、人に好かれた事は、きっと私の人生で初めてでしょうね。
私はいい部下を持ちました。大丈夫ですよ。貴方なら進めます。私が保証します。
だって貴方は私の自慢の部下なんですから。誰も馬鹿にできない、凄腕の兵士なのですから。
私の、宝なんですからね。
貴:そろそろ、皆さんが帰って来るでしょうから、貴方は奴の監視をお願いします。
レ:、、はい。
貴:大丈夫ですよ。まだいきません。まだ私はここに居ます。レイン、任せましたよ。
レ:はい。
私の言葉に、レインは小さく息を吸ってから深く頷いて医務室を出て行った。
不安、か。
貴:私が消えて悲しむ存在がいたとは、、、。不安になる、なんて、言われた事無かったんですが、、。
そう、私が呟いたその時、天井の方から少し音が聞こえてきたと同時にゾムが出てきた
天井から←
ゾ:ちーっす！！
貴:おはよう、ゾム。
ゾ:ほんまに起きてんな、よかったわ。
貴:ご迷惑をおかけしました。
ゾ:迷惑かかってへんし、てか、それオスマンとかに言わんほうがええで。
貴:へ？何故ですか？？
ゾ:うわ、わかってないよこいつwww
貴:なんですか？？？
ゾ:別にーwww
ケラケラ笑うゾムを見ていたら、不意にゾムの服がほんの一部赤いことに気がついた
ゾム、せめてお風呂入ってから来ましょうよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くろねこ - 号泣案件(´；ω；｀)ｳｯ… (2月9日 0時) (
レス) @page28 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最後の終わり方、めっちゃ感動しました。いい作品をありがとう！ (1月2日 19時) (レス) @page28 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
りと - 号泣しました…。全ての話で泣いてたので身体の水分無くなりました…(割とガチ)実の所言うと、泣くのは分かりきってたので感動系の音楽聴きながら読んでたらタイミング良く盛り上がるのでそれで涙が溢れるっていう…でもあなた様の小説を最大限楽しませて貰いました (8月12日 2時) (レス) @page29 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - いつ見ても泣ける。泣きたい時はシルト・メーチさんの小説を読むのが私の習慣になっています。 (7月13日 18時) (レス) @page29 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
U - また見に来ました、久しぶりに泣けました。よくこんな素晴らしいものをかけると尊敬します。過去のもので申し訳ないです (7月4日 21時) (レス) @page29 id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月16日 21時
