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貴方side
目の前が霞んでいる。メガネ、どこにいっちゃったんだろう
あれだけは、無くしたくない。
ゆっくり右手を動かせば、少しして、カシャンッという音ともに指に少し硬い感触がした
ソレを掴んで視界に入れる。そしてゆっくり深呼吸しながら、ひどく安堵した
どこも欠けてない、レンズも割れてない。あの文字も、消えてない。
レンズ越しに彼が見ていた世界は、私には見えないけれど
でも
でも、それでも
私には、あの日々が見えるから
貴方達の笑顔が
すぐそこに見えるから
こんなところで、とは、前より思わなくなっていた。なぜかと問われるとこう言うしかない
終わりが近づいてきているから
だから、私はレインに全てを託した。
私は彼にバレないように。私の全てを彼に、こっそり、託した。
訓練という名を使い。彼に持てる全てを、教えうる全てを、彼に。
このまま死に、スパイをこの手でぶん殴れないのはひどく悔しい。
目にもの見せてやる！！と思っていたのに
簡単には死なせない！！と思っていたのに
怒りをぶつけて、恨みを吐き捨てて、ザマァ見ろ、と笑ってやりたかったのに
後悔なんてしたくないのに
お腹は痛いし、光などどこにもない、真っ暗な世界に1人でいる
助かる見込みなんてないじゃないですか。
インカムも落ちたと同時に耳から外れてしまったようで、手を彷徨わせても見つからない
詰んだ。
そう、思ったその時でした。
ピーッピーッピーッ、、、という音が聞こえてきた。聞き慣れた音、
インカムの緊急サイレンの音だ
音はどうやら私の頭の後ろの瓦礫の下、壊れていないのが奇跡すぎてびっくりでした
ブツッと音がなって、オープン回線なのか、幹部達の声が漏れて聞こえてきた
『ここや！ここ上げろ！！！』
『そこにおんの！？』
『分からん！けど、ここら辺のはずや！！』
『なんでわかんねん！そない当てずっぽで見つかるわけないやろ！？考えーや！！』
『るっさいすね！！喧嘩してる暇があんならさっさと瓦礫どかしてくださいよ！！』
『お前ら一旦落ち着け！！おい鬱！GPSはどうなんや！？』
『トンチも落ち着いて！！今アクセスしとる！』
『急いで大ちゃん！！』
緊迫した様子のその声に、少し血の気が引いた。もしかしたら、紫さんも、、、？
そんなわけない。ちゃんと助けられたはず
そうじゃないと
私は何のためにここにいるのか
わかんなくなるじゃないですか。
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くろねこ - 号泣案件(´；ω；｀)ｳｯ… (2月9日 0時) (
レス) @page28 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最後の終わり方、めっちゃ感動しました。いい作品をありがとう！ (1月2日 19時) (レス) @page28 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
りと - 号泣しました…。全ての話で泣いてたので身体の水分無くなりました…(割とガチ)実の所言うと、泣くのは分かりきってたので感動系の音楽聴きながら読んでたらタイミング良く盛り上がるのでそれで涙が溢れるっていう…でもあなた様の小説を最大限楽しませて貰いました (8月12日 2時) (レス) @page29 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - いつ見ても泣ける。泣きたい時はシルト・メーチさんの小説を読むのが私の習慣になっています。 (7月13日 18時) (レス) @page29 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
U - また見に来ました、久しぶりに泣けました。よくこんな素晴らしいものをかけると尊敬します。過去のもので申し訳ないです (7月4日 21時) (レス) @page29 id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月16日 21時
