60. ページ16
貴方side
紅茶もお菓子も。懐かしい、と思い始めている私が嫌いで仕方なかった
未来では、そう言うたびに、私の仲間は死んだのだと自分で自分に言い聞かせていた
寂しいけど、それを言おうとは思わなかった
吐きそうになる、それでも、私はその吐き出しそうな言葉を飲み込んだ
だって迷惑かけるから
わかっていて、なおも言葉に出そうとするやっかいな心を捨てたかった
きっと、それは無理なのだろうけど
貴:人とは、厄介で、めんどくさい生き物だなぁ、、、大人しく死ぬこともできないなんて。
けれど、それが人間なのでしょう
部屋から出る気もなく、かと言って何をするわけでもなく、眠たいわけでもない
椅子に座って目を閉じて、記憶の整理をするのです
言われて嬉しかったこと、して喜ばれたこと、みんなでやったこと
忘れたくない、書き換えたい未来もあれば、書き換わって欲しくない未来もある
悲劇を喜劇に
絶望を希望に
変えるのだ、私の存在意義はもはやそこにしか存在し得ないのだから
部屋の窓を開ければ、気持ちいい風が入り込んで、パタパタをかけていた服を揺らす
今私が着ているのは、今の軍服で、わたしから見れば過去の軍服
未来では、過去の軍服はあまりなかっていなかったので、新品を見たときは無意識に声が出ました
コンコンコン、と今度はちゃんと聞こえたノックに反応し、ドアへと向かう
貴:どなたですか？
ドアに向かって声をかけるも、ドアの向こう側からの返事がない
そっと剣に手をかけて、ドアを開く
ドアを開けると同時にドアの陰に隠れ、入ってきたものを確認する
勢いよく入ってきたのは、どこから入ったのか、我が軍の軍服ではない軍服を着た男
即座に組み倒し、顔を見て、そして私は間抜けな声を出した
貴:は？貴方、コネシマさんとこの副隊長さんじゃないですか、、、何してるんですか？？？
彼を押さえつけていた腕の力を抜いて、彼を立たせれば、彼は少し困ったように笑って
「すみません、コネシマ隊長に言われて、、、。
貴:コネシマさんに？と言うことは、、、あと数十人は来ますかね。
まったく、部下の訓練だとかなんとかいって、私を追いかけ回すのはやめていただきたい。
抗議しよう、そうしよう。と部屋を出れば、また襲われる。勘弁してくださいよ！！
「強いんやからなんとかなるやろ！」と言う言葉を思い出しため息をついた私はゆっくり速度を上げ
コネシマを探し始めた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 840人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハト - パスワード解除ありがとうございます！いまきがつきました！あした見ます！ (2021年3月17日 21時) (
レス) id: bbc0313281 (このIDを非表示/違反報告)
にあ - パス解除ありがとうございます 面白かったです (2019年6月8日 18時) (レス) id: 517e27685c (このIDを非表示/違反報告)
しあ - なんか、、、いつのまにか涙が出てました。 いつから涙もろくなったのかわからないですけど、凄く感動してます！ (2019年6月1日 14時) (レス) id: d3cdf1a55c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ファ〜↑しんさん怖い。wwwwしゅごいね！（←w (2018年8月27日 23時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
らずらいと。 - シルトメーチさんの作品どれもすごい大好きです！！続々編楽しみに待ってます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2018年6月12日 19時) (レス) id: 163ac01fe3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年5月15日 0時
