第161話 ページ26
トントンside
貴:さぁ、お相手願おう。例えお前が覚えていなくとも、俺は覚えている。
左右に揺れる、まるで安定性のない鈍い金色が責め立てるように俺を見つめる
人が変わった
そう思った方がまだ納得できそうなほど重たいオーラを全身に浴びて、冷や汗がでると同時に問いかけていた
ト:お前は誰や。
俺は、何よりもまず目の前で剣の柄に手を起きこちらをじっと睨み見る男の正体が知りたかった
俺の問いかけに、男は静かに慣れたように答えた
貴:アルダ国、陸軍大将A。
この答えが俺に全ての解を見せた
ぶわっと地の底から湧き上がるマグマの如く、記憶が噴火して溢れ出てくる
「こちらが名乗ったのだから、お前にも名乗ってもらおう。、、、あの時のように」
そう言われ、しっかりと剣を握って腰に差し、顔を上げて口を開いた
ト:ワレダ国、書記長トントン。
貴:思い出したか。やはりお前はいい顔をする。俺はその目が大好きだ。
その好戦的な笑みは掠れた記憶の中でも霞む事なく思い出せる
ト:俺が負かした。
貴:そうだ、お前に負けた。
ト:せやから、再戦ってわけか。
貴:そう言う事だ。
笑う、俺の部下の姿をした強敵
前からあったデジャビュ。その中でこちらを恨めしそうに見るお前の姿を
今ならはっきり思い出せる
俺に、死んでも復讐すると言い放って死んだ男が、今目の前におる
どう言うことやねん。と突っ込むより先に、納得するしかない現状に苦笑するわ
貴:もう後戻りはできない。俺にここから先、お前と戦う意外の未来はない。
三年も待ってやったんだ。ここで、お前とは戦えない。なんて言うんじゃないだろうな。
より一層鈍く光る金色に、無理やりにでも覚悟決めさせられるんやから、もうしゃーないよな
ト:まさか、言わんわそないなこと。わかった、来いよ。予約いれられとったんやから、蹴るんはなしや。
俺の言葉に男は俺と出会ってから初めて、心底嬉しそうに笑った
初めてみた年相応の、笑顔
いつまでも反抗期だと思っていた俺の部下は、腹ん中ドス黒い通り越して地獄やったらしい
こんな場面やのに
何故か昨日の桜の下での会話が思い起こされてならんのや、お前、ワイの言葉全部無視しやって
なぁ、A
不服そうなお前の顔も、不機嫌MAXなお前の顔も、もう飽きるほどみたんやけどな
あの時してやった
仕方ないなぁ、って言うようなあの顔がな
今、無性に見たいわ
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くろねこ????(プロフ) - あっ何だ神か…涙がどバッタはなっはっは！！…………ありがとうございます(土下座) (2月20日 21時) (
レス) @page43 id: 265c011d20 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最後めっちゃ泣けました。ハピエン最高‼作者さんいい作品の提供ありがとうございます！ (1月3日 11時) (レス) @page43 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - ワーホリってどういう意味か誰か知ってたりしませんか！！トントンがワーホリってどういう意味なのか誰か教えてくださいませんか！ (12月20日 14時) (レス) @page43 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
U - やばい、終始涙で文字が読めなかった...他の皆さんの言葉を借りることにもなるけど主人公の心情の動きに私の心もつられてしまう...(ꈨຶꈨຶ) (8月31日 1時) (レス) id: 22e7845591 (このIDを非表示/違反報告)
kami - 今まで見た夢小説の中で唯一ここまで感情移入できる小説 ちょっと泣いた映画とかでもほとんど泣いたことないのに！ (2023年3月2日 17時) (レス) @page27 id: d5de597dcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年6月10日 21時
