14不本意トラベル！ ページ34
＜ドワーフ鉱山―静寂の森＞
目を開けると、薄暗い森が広がっていた。遠くの方には古い小屋のようなものが見える。
「ここがドワーフ鉱山…。一昔前は魔法石の採掘で栄えたらしいが…」
「うぅ…なんか出そうなんだゾ。」
「うん。雰囲気あるね。」
昔栄えた面影はなく、人の気配は一つもない。
グリムの言う通り、今にも何か飛び出してきそうな雰囲気が漂っている。
少女とグリムは少し怯えてしまっていた。
「あ、奥の方に家がある。話聞きに行ってみよーぜ。」
そんな中、一人飄々としているエースは、奥の小屋を見つけたのでそこに行ってみることを提案した。デュースも異論はないらしく、エースの後に続く。
「腹くくるか。」
「え〜、怖いんだゾ。」
震える足に鞭を打ち、少女はグリムを抱き上げ二人の後を付いて行った。
＜ドワーフ鉱山―ドワーフの小屋＞
「こんばんわ！」
「ちょ、デュース！勝手に開けたら…」
小屋に着くや否や、ドアを開け中を訪ねるデュースに驚く少女。
…しかし、
「って、空き家か。荒れ放題だ。」
小屋の中は荒れていて、蜘蛛の巣や埃が絶えない。
グリムは顔に蜘蛛の巣が付いてしまったらしく、少し暴れている。
小屋の中をよくよく見てみるとあることがわかった。
「なんか、机とか椅子とか全部小さくねぇ？子供用かな？」
そう、エースが気づいた通り家具が全て一回り小さいのだ。
そして、どの家具も七人用だった。
＿まるで白雪姫じゃん。
少女がそう思ってしまうのも無理はない。
「ドワーフ鉱山が栄えていた頃は、さぞ賑やかな家だったんだろうな。」
「ここでこうしててもしゃーない。魔法石があるのは炭鉱の中だよね。」
「そうだね。取りあえずそこに行く？」
「賛成なんだゾ。」
一同は何も手掛かりが得られないまま炭鉱へと向かう。
その道中も森はどこか不気味で、恐ろしい。
魔法の使えない少女は、やはりどこか不安げに進んでいくのだった。
＜ドワーフ鉱山―鉱山入り口＞
鉱山の入り口にようやくたどり着いた一同。
入口の奥は明かりが何一つなく、暗闇が広がっている。
まるで地獄の入り口のようにも思えるそれに、グリムは少し怯えてしまう。
「こ、この真っ暗な中に入るのか！？」
「…嫌だけど、まぁ入るしかないよね。」
少女に抱きかかえられているグリムの身体は震えていた。
少女も、最年長として頑張りたいとは思うがホラーは苦手だ。
＿お化けさえ出なければ。
あぁ、なんと不本意な観光であろうか。
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芋けんぴ(プロフ) - ユノさん» ユノ様、コメントありがとうございます。ヒプマイのキャラ本編では基本的に主人公の回想のみの出番となりますが、番外編の方で関りを持たせたいなと考えています！ (2021年3月3日 12時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - ヒプマイキャラは出ますか？ (2021年3月3日 9時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 仁王彩香さん» 仁王彩香様、コメントありがとうございます！今日更新しました！お待たせしてしまい申し訳ありませんでした！ (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» Rさん仲間ですね！ラギーの声推しです。 (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香(プロフ) - こっちの作品も更新がんばってください( ´∀｀) (2021年1月27日 12時) (レス) id: f42b11f826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年8月14日 19時
