日常71 急な御呼ばれ ページ38
＿＿「お前、明日空けとけ。」
ハマの狂犬からその連絡が来たのは昨日の夜である。
流石左馬刻とでも言おうか。急な呼び出しである。
奇跡的にバイトが無かった少女は、残念ながら暇であった。
仕方がないので、左馬刻からの呼び出しに応えることにした少女は現在、ヨコハマにいる。
「あ、まーたお前か。」
「あ、友ちゃん。」
彼の名は有馬友一。左馬刻の事務所の門番である。
毎週左馬刻の事務所に顔を出す少女は、顔見知りの人も増え、今ではほぼ顔パスで事務所内に入っている。
今日も友一に挨拶して左馬刻のもとへ向かう。
なんだかんだ言って仲良くなったのである。
「こんにちは〜。」
「おう、来たか。」
「あ！スカル〜。」
にゃー
少女は左馬刻の部屋に来て、あいさつした瞬間スカルを見つけてスカルのもとへ行く。
左馬刻はソファーに座り煙草を吸って待っていたが、少女が来たのを見て灰皿にまだ残っている煙草を擦り付ける。
少女の前ではあまり煙草を吸わないように心掛けているらしい。
「あ、そういえば今日はどうして呼んだんですか？」
「あ〜、銃兎が来てから説明するから待っとけや。」
どうやら今日は銃兎も呼んでいるらしく、今は銃兎待ちの時間であるらしい。
「じゃあ、銃兎さんが来るまでスカルと遊んでます。」
「おう。好きにしろや。」
少女はスカルを抱いて左馬刻の隣に座る。
左馬刻はソファーから立ち、少女と自分用のコーヒーを入れて少女の隣に座った。
「あ、ありがとうございます。」
少女の物はしっかりコーヒーミルクになっているあたり流石である。
左馬刻は少女の膝の上にいるスカルの頭をなでる。
なんだかんだ言ってスカルは大切に育てられているようだ。
「元気でしたか？」
「あ？」
少女が左馬刻に会うのはラップバトルの時以来なので左馬刻が落ち込んでしまっていなかったか心配だったようだ。
「…まぁ、普通だよ。」
「普通なら何よりです。」
「…お前は元気だったかよ。」
「私はいつも元気ですよ〜。」
「なら良い。」
「兄貴！銃兎さんが見えました！」
「あぁ、通せ。」
「お待たせいたしました。」
「おせぇ。」
「銃兎さんお疲れ様です。」
銃兎も事務所内に入り、メンバーがそろう。
「それで、私は今日何で呼ばれたんですか？」
「あぁ、…銃兎、お前が言えよ。」
「わ、私がですか？」
「え？」
銃兎が冷や汗をかきながら言う。
「理鶯から夕食のお誘いをいただいたんですよ。あなたも是非…と。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 544人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芋けんぴ(プロフ) - 讃良さん» ありがとうございます。私の妄想でニヤニヤしてくださるとは、嬉しいです！気持ち悪いだなんて滅相もない。嬉しい限りです。 (2020年8月2日 12時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - こんにちは！すごく面白くて、終始ニヤニヤしながら読ませていただきました(どうか気持ち悪いとか思わないで！)。これからも全力で応援しております。頑張ってください。体調にだけ気をつけて！ (2020年8月2日 10時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 神坂 チトセさん» ありがとうございます。私も、コメントの嬉しさにニヤニヤが止まりません。嬉しい限りです。 (2020年8月1日 23時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
神坂 チトセ - こんにちは、めっちゃ面白いです。ニヤニヤが止まりません（笑）無理の無い範囲でこれからも頑張って下さい(^ ^) (2020年8月1日 20時) (レス) id: 46099f0789 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - マチさん» ありがとうございます。嬉しい限りです。 (2020年7月21日 17時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年7月14日 22時
