日常50 金髪 ページ16
「えーっと、Buster Bros!!の控室は…」
「ひぃぃ」
「え。」
少女が山田三兄弟のもとへ向かっている途中、道のすみで震えている金髪の男が。
「えっとー大丈夫ですか？」
「ひっ…お、女。」
金髪の男は少女が話しかけるとさらに震え始めた。
「具合悪いんですか？」
「えと、あの…ひぃ。」
この男性、もしかしたら女性が苦手なのか？
少女は自分が話しかけているせいで怯えていることに気が付いた。
「取りあえず…これかけといてください。」
「え。」
少女は少しでも男が安心できるよう、自身が身につけていたジャケットを男の肩に優しくかけた。
「これ、後でイケブクロ代表の人に渡していただけると助かります。」
少女が今日着ていたのは、えんじ色のセットアップである。
少女いわく、Buster Bros‼の色らしい。
「え、あの…。」
「じゃあ、私行きますね。」
少女はこれ以上自分が近くにいるとよけい怖い思いをさせてしまうと思い、ジャケットだけ渡して去っていった。
「あ、独歩さん！」
「あれ、Aどうしてここに？」
「イケブクロの関係者です。」
少女は少し歩いた先で独歩に出会う。
独歩がどうして少女がここにいるのか疑問に思い問うと、少女は自慢げに関係者証を見せた。
「独歩さん。お願いがあるんですけど。」
「何だ？」
「ここをまっすぐ行ったところに男の人がいて、凄く怯えていたから助けてあげて欲しいんです。」
「怯えた男？」
「はい。何か、女性が苦手みたいで…」
「あぁ、そいつを探していたんだ。ありがとうな。」
「あ、良かったです。では行きますね。」
少女はそれだけ言うと独歩と別れ、今度こそイケブクロ控室へ向かった。
「おい、一二三。」
「あ、独歩ちん！！」
独歩は少女と別れた後先ほどの男を見つける。
先ほどの金髪の男は少女が予想していた通り女性恐怖症であったらしい。
この男の名前は伊弉冉一二三。シンジュクディビジョンの代表：麻天狼の一員である。
「あれ、一二三そんなジャケット持ってたか？」
「ううん。さっき会った女の子に借りた。」
一二三は独歩の腕にしがみつき離れないが、少女から借りたジャケットは大切そうに持っていた。
「さっき会ったって…もしかして。」
ここで独歩の中に一つの仮説が生まれる。
このジャケットは少女の物ではないか…と。
「礼を言いに行こうな。」
「うん。」
独歩は少女に感謝しないとなと思い、一二三はもう一度少女と話してみたいと思うのだった。
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芋けんぴ(プロフ) - 讃良さん» ありがとうございます。私の妄想でニヤニヤしてくださるとは、嬉しいです！気持ち悪いだなんて滅相もない。嬉しい限りです。 (2020年8月2日 12時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - こんにちは！すごく面白くて、終始ニヤニヤしながら読ませていただきました(どうか気持ち悪いとか思わないで！)。これからも全力で応援しております。頑張ってください。体調にだけ気をつけて！ (2020年8月2日 10時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 神坂 チトセさん» ありがとうございます。私も、コメントの嬉しさにニヤニヤが止まりません。嬉しい限りです。 (2020年8月1日 23時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
神坂 チトセ - こんにちは、めっちゃ面白いです。ニヤニヤが止まりません（笑）無理の無い範囲でこれからも頑張って下さい(^ ^) (2020年8月1日 20時) (レス) id: 46099f0789 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - マチさん» ありがとうございます。嬉しい限りです。 (2020年7月21日 17時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年7月14日 22時
