会いたくて 厚治side ページ27
昼までは
事務所でイベントの事で
打ち合わせを行っていた。
昼になり
飯を食いに行こう、と立ち上がった時だった。
ポケットに入れていた携帯が鳴って
手にとった。
Aさんだ！
メールを送ってくれたことが嬉しくて
にやけてしまう。
今夜も会えるし・・
そう思っていたのに
え・・
彼女からのメールには
"ごめん"の文字が沢山並んでいた。
---約束したのにごめんね。
体調がよくなくて
今日は会えない。
風邪が移ったらいけないし・・
ごめんね。
本当にごめん---
でも、会いたいんだよ・・
昨日からずっと・・。
離れた時からずっとなのに。
会えないなんて。
夕方になるにつれて
彼女に会いたい気持ちが
強くなっていった。
そしてなんとか思い出しながら
彼女の家を探した。
たしか、この道で、
あ。そうだ、ここだ！
マンションになんとか
たどり着けたのだった。
彼女の顔を見たらすぐ帰ろう・・
そう思い、意を決してインターホンを
鳴らした。
「厚・・ちゃん・・」
びっくりした表情で俺を見つめていた。
寝間着姿を見られたくないのか
ドアを少しだけ開けて顔を出している。
マスク姿の彼女を見て心配になった。
「・・急に来てごめん、
心配で・・」
俺がそう言うと
「約束・・守れなくて
ごめんなさ・・」
そこまで言って口元を押さえていた。
「・・敬語使わないってことに
なってたよね？
じゃぁ罰として
俺を部屋に上げて？」
俺の言葉に
「でも・・だめ」と小声で呟くと首を振った。
「なんで？」
「だって・・移っちゃうから」
俺と目を合わさずそう言うと
「でも顔が見れたから
元気になれそう・・」
と、優しく笑ったのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miu(プロフ) - みくさん» みく様 ご指摘ありがとうございます。外せてませんでした( ﾟдﾟ) (2018年9月10日 0時) (
レス) id: ccb9a6d634 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - オリフラ外さなくていいんですか? (2018年9月10日 0時) (レス) id: 5382e69d92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：miu | 作成日時：2018年8月28日 23時
