痛いのは最初だけ４【佐野玲於】 (ページ27)

今日:3 hit、昨日:21 hit、合計:320,855 hit

ニジュウナナページ27

★

A『ハァ... 待って。息、、できな、、、い。』

玲於『..待てない。』

待たないじゃなくて待てない、、

私ももうダメ。自分じゃ立ってられない。。。

って思ったらふわって体が浮いて玲於くんに抱えられてソファーに軽く寝かされた。

ちょ、、ちょっとこれは、、、

ただでさえ何も考えられない内に首元に玲於くんの顔が埋まる。

A『ンっ、、、くすぐったい。』

玲於くんとなら。。。

すごくすごく嬉しいんだけど、

だけど...そんな急には心の準備が出来てない、、、

もう何度も心臓が跳ねて苦しいの。。

玲於『...』

耳元に玲於くんの鼻が当たって、首には吐息がかかる。

このままじゃ、、、私、本当に壊れちゃう。

甘くて癖になりそうな苦しさでおかしくちゃう。。

ダメだ、、

A『玲於くん！！あ、あの、、』

力が入らない手で精一杯玲於くんの体をグッと離して

A『、、の、喉渇かない？私すごく喉渇いちゃって。。だから、』

とか言ってみる。

でも緊張？で声もちょっと震えてる。

顔を上げたら玲於くんはいつもの目に戻ってて

急に気まずそうに私から目線を反らして自分の髪の毛を片手で掻き乱したかと思うと、一回深呼吸みたく息をゆっくり吐いた。

玲於『...待ってて。』

それだけ言うとキッチンの冷蔵庫に向かっていく。

その後ろ姿を見届けながら私は少し乱れた服と呼吸を整えて、、って、いや、全然落ち着かない。。。

手にミネラルウォーターを持って戻ってきた玲於くんはわざわざ蓋を開けてはい。って渡してくれた。

A『あ、ありがとう。。』

でも玲於くんすごく離れた所に座るから、何か気まずいし恥ずかしいし訳わかんないような変な空気、、

、、、

沈黙が余計にそうさせるんだ。。何かしゃべらなきゃ、、

先に口を開いたのは玲於くん

玲於『...風呂入って来ていい？ ...や、別に変な意味じゃなくて。。その、さ、、ごめん。』

水を飲み込む瞬間だったからそんな言葉に焦って妙に喉を通る音が鳴る、、

ケホッて軽くむせてる間に玲於くんもうお風呂に行っちゃったみたい。。。

A『ど、どーしよ。。私今日泊まるんだよね、、、生きて帰れない。』

リビングで独り言が響く

緊張とドキドキを紛らわそうとするけど、声に出したら余計に頭の中は玲於くんでいっぱい。

自分の唇に触れて胸がまた熱くなる。