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そのバス停のちょっと前、全然止まる様子がなくて どんなタイミングで降りたらいいの?ってジャンプするイメトレしてたら
玲於『揺らすなよ。何してんの?』
A『いや、だってどうやってジャンプすれば降りられるのかわかんないんだもん。』
玲於『は?ジャンプで降りようとしてんの?(笑)』
A『もう今ここバス停だもん。やっぱジャンプ怖い。止まってよー。』
玲於『ここで降りないから。だから大人しくして、家まで送る。』
A『いやいやいや。いい。降りる。降ろしてー。』
玲於『もーうっさい。俺が送るって言ってんの。』
、、、そのまま通りすぎるバス停。
玲於『風冷たいけど平気?』
A『うん。背中温かいから。』
自分でも何言ってんだろうって思うけど、ずっと離れない香水の匂いと背中の温かさ。
こんなの知っちゃったら、、、もう玲於のこと以外考えられない。
玲於『(笑)それはよかった。もうお腹大丈夫なの?』
A『全然痛くない。おまじない効いた!』
玲於『あのおまじない特別だから。』
A『ぅん。。。』
特別って言葉、私に使っていいの?、、、
もうだいぶ乗ってたら後ろにも慣れてきて、いつもより目線が高くて景色も違って見えることにも少し楽しくなってきた。
A『二人乗りってすごいね!後ろに乗るの楽しい。』
玲於『だろ? まぁ、後ろは楽だしいいよ。漕いでるの俺だから。』
A『あ、ごめん。代わろうか?』
玲於『絶対事故るじゃん。Aの後ろ乗るくらいなら歩くわ。』
A『ちょっと練習すれば大丈夫だよ!何回か落とすかもしんないけど...』
玲於『落としてんじゃん(笑) どっからそんな自信わいてくんの。』
A『ねぇーもっとスピードアップして!』
玲於『ダメ。お前危なっかしいんだって。』
A『...けち。いーじゃん。』
玲於『いや、誰かさんが重くてこれ以上スピード出ないから。』
A『あーっ!!それ言ったらいけないやつ!!』
片手離して玲於背中叩いた。
玲於『ちょっ、マジで危ないって。後で叩いていいから今は無し。』
A『もぉ本当にデリカシーないんだから!』
玲於『はいはい。スピード上げるからちゃんと掴まってて。』
また玲於の定位置に収まる私の手。
なんだかんだスピード上げてくれるんだ。。。
玲於『今度は本当に離すなよ?』
って少しだけ早くなった自転車とそれより早くなった私の心臓。
この瞬間が永遠に続けばいいのに、、
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作者名:にゅす | 作成日時:2018年7月12日 14時