王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ1)

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① ページ1

★

綾乃『嘘っ////』

A『えっ////』

亜嵐くんはニコニコしてるし、玲於も片方の口角上げていたずらっ子みたいな顔してた。

綾乃と目が合うけど、二人とも目が点。

亜嵐『はい、あーん。』

それでも差し出されたチョコバナナを綾乃が照れながらかじる。

玲於『早くしろよ。Aもどうせ食るんだろ？』

結構グイグイ押込み気味に入れてきて、仕方なく口あけて食べた。

甘っ、、、////

そんな口元見られてたら、うまく咀嚼出来ない

あぁ、これで私の初アーンが、、、

亜嵐『うちらのチョコバナナおいしいっしょ？』

玲於『亜嵐くん、何か下ネタみたいになってるから。』

二人ですごい爆笑してるけど、うちらはまだ状況が理解できてない。

玲於『...チョコついてる(笑)』

って玲於にほっぺ触られて、、、もう恥ずかしすぎ///

絵理『A、、、本当に玲於と仲良いね。』

ふいに屋台の方から聞こえた絵理の声。

A『えっ、、違う。これは、、』

振り返ると絵理は口元だけ笑ったように無理にひきつらせて、下向いてるけど目は全然笑ってなかった。

私、絵理の前でこんな...顔赤くしてるなんて最低だ。

好きな人が目の前で自分じゃない子とこんなことしてるの見るなんて絶対嫌だよね。

絵理にうまく返す言葉が見当たらなくて何にも言えないでいた。

玲於『絵理達が作ってくれたんだからおいしいに決まってんだろ。ね！』

絵理『え♡ あっ、うん！ありがとう玲於！』

一瞬で絵理が笑顔になる。玲於も笑顔を絵理に向けてる。

それでいいはずなのに、何かすごく胸がモヤモヤする。生きた心地がしないのは何でだろう。

玲於もいつの間にか絵理のこと呼び捨てだったなんて今知った。

綾乃『///A、私鼻血出てない？』

A『出てない出てない(笑)』

亜嵐『これ綾乃ちゃんのね。あげる！食べて♪』

綾乃がかじったチョコバナナ亜嵐くんが渡す。
照れながら受けとる綾乃。顔真っ赤。

玲於『、、、ほしい？』

絵理としゃべってたかと思うとこっち見て聞いてくる。

玲於『お前もこれ欲しい？』

A『えっ、、、』

チョコバナナ、私が貰わないと私がかじったやつだし。
でも絵理がいて玲於から受けとるの躊躇する。

玲於『あげないから！(笑)』

私が食べたやつ、玲於が食べた。

だからそれダメだって。間接キ、、、///

A『何で、、、私の』

玲於『これ俺の！一口あげただけ。優しいわー俺。』