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第二百十四話【全部仕組まれていた話】 ページ27

────留置所:面会室


「真逆、君と話すことになるとは思ってなかったよ。篝 鏡也」


乱歩の目の前には例のアンドロイド事件を起こした篝 鏡也がいた。その声に篝は椅子に座りながら乱歩を睨んだ。


「俺もだよ。武装探偵社。何を聞かれてもアンタに話すことは何もない」


その言葉に乱歩は溜息をつきながら口を開いた。


「単刀直入に言うよ。二十二年前......君の父君は亡くなったそうだね」


「それがどうした」


身内の話をされ、思わず篝は話に反応する。


「君の部屋から二十二年前のとある研究所崩落の記事が出てきた。その研究所の第一人者は君の父君。家族だからこそ、何故亡くなったのか知らずにはいられなかっただろう?」


表向きはただの生物研究所。新聞もそう記していた為、人々の話題もそれ以降広がることは無かった。だが、この男は違った。


「あぁ......親父が何を造っていたのは最初知らなかった。だから、何を造って死んだのか知りたかった。それで知ったよ」


篝は冷たい光を宿した目で乱歩を見る。


「親父は人工の異能力者を造っていたって。その事実を知った時とてつもない吐き気がしたよ」


人体実験。自分の父親が何人何十人者の人を殺 していた。それが自分の欲望の為にしていたこと知った篝は寧ろ自分の父の死を何も憂なかった。だが......


「君は何処かで知ったんだ。研究施設を崩壊に導いた暗殺者がいること。そして、研究施設で人工的に造られた異能力者がまだ生きていることを......それで、復讐を?」


「あぁ?」


「父親の死ぬ原因を作った人工的に造られた異能力者。それを破壊しに来た暗殺者。そして、研究所の崩落を無かったかのように見放したこの国の政府へ...... だから今回この事件を起こしたんだろ。篝」


自分の父がどんなにろくでもない非道な人物でも、初めから何もなかったかのように捨てられ見放されたことは篝にとって許せなかった。このまま罪を償う機会さえ与えられないことが不条理だと感じていた。


「ぜーんぶお見通しって言う訳か......武装探偵社。俺は少し評価を間違えていたようだ」


全部一人で考えてきた計画。それがこの目の前の探偵には全てお見通しだった。

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トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» コメントありがとうございます!無事に完結することができました。そう思っていただけたのなら私も嬉しいです。私も知っている作品がありましたらぜひ読ませていただきますね(^^) こちらこそ応援してくださりありがとうございました! (2023年1月31日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 完結おめでとうございます!!トキハルさんの書く文章を読んで私、漸く作者側に戻ってみようと思うことが出来ました。今度は私の作品を読んでいただけたらとても光栄です^^本当にお疲れ様でした!! (2023年1月31日 10時) (レス) @page40 id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» たくさんお待たせしてしまってすみません(┯_┯)ずっと待っていてくださりありがとうございました! 後編もまた来週くらいには上げられるように仕上げていきますので、今もう少しお待ちしていただけるとお願いしますm(_ _)m (2023年1月28日 10時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 続編おめでとうございます!!そしておかえりなさいです!ずっとずっと待ってました^^戻ってきて下さっただけで嬉しいです!!更新応援してます!! (2023年1月28日 7時) (レス) id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トキハル | 作成日時:2023年1月26日 23時

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