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『……はあぁぁ』
きゃあきゃあと盛り上がる女子軍からやっとの思いで抜け出した。
勢いに押されてひっくり返りそうな私を見かねてたエミリーが、そろそろ包帯を変えようと提案してくれたのだ。
いやあ、優しい。
全く、ウィラやフィオナの異常なテンションにはついていけない。
人の恋バナにああも食いつくものだろうか。
深いため息を吐き出すと、そんな私の様子を見たエミリーがくすりと笑った。
「引きずるようで悪いけれど……私はあなたたち、両想いだと思うわ」
『な、ないない！』
ぶんぶんと両手を振る私の全力否定に、エミリーは「どうして？」と首をかしげる。
だって、と出した声が少し籠る。
『私、あいつの前で女子らしい振る舞いしたことないし……きっと女にすら見られてないよ』
自分で言って、ぐさりと言葉が突き刺さる。
何やっているんだ私。
そんな私を見ながら、「でも」と言葉を続けるエミリー。
「彼、貴女が怪我をした時もずっとここにいたでしょう？」
『それは、そうだけど』
私が怪我をすると、イライが見舞いに来るのはいつものことだ。
だけど、今回はナワーブがずっといてくれた。
いつもならバカにしてくる彼だけど、今回に関しては心配つきの見舞い。いや、それは自惚れすぎかな。
「そんなこと、少なくともどうでもいい相手にはしないわよ」
『そうかな……』
「そうよ」
くるくると腕に巻かれていく包帯を見ながら、脳裏にちらつくのはナワーブのことばかり。
誰かを好きになるって、こういう感覚だったんだな。なんて、
私が思うにはあまりに気恥ずかしい考えも一緒に浮かぶ。
『……頑張ってみようかな』
そんな私の呟きにも、エミリーは
「応援しているわね」なんて優しく答えるものだから、思わず笑みが溢れる。
治療が終わった腕を軽く曲げ伸ばしして、一つお礼を言った私は医療室をあとにした。
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ノア - いい話でした!!!でも完結しないで欲しかった!!!なんか寂しい!!! (2021年9月16日 18時) (
レス) id: d3532bbf31 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダー - 完結おめでとう！！ナワーブかっこよかったなーこれからも頑張れ (2020年1月23日 18時) (レス) id: 54c7bc329a (このIDを非表示/違反報告)
主人公(プロフ) - 完結おめでとうございます！ナワーブくんと夢主ちゃんの葛藤……二人とも幸せになって良かったです！イライくんは…ちょっと悲しいけど…とても素敵なお話でした！ (2019年8月14日 8時) (レス) id: b1a69e75f8 (このIDを非表示/違反報告)
setuna7014(プロフ) - 完結おめでとうございます、とても素敵な作品でした。次のお話も期待しております (2019年8月14日 3時) (レス) id: 9c6758aed7 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴら(プロフ) - setuna7014さん» 率直なコメントとっても嬉しいです、ありがとうございます！更新頑張ります…！ (2019年8月3日 23時) (レス) id: 3f5b5addce (このIDを非表示/違反報告)
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