山田家の四番目は女の子でした。 (ページ2)

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最初に。ページ2

Aが来たのは、いつ頃だろうか。
俺たち兄弟を引き取った親戚が、Aを一緒に引き取ったのならば、俺が8歳の時か。
でも、それなのならばAは1歳だよな。飛んだ昔のことだ。思い出さない方がいい。
小6にして高校三年の問題が解けて、英検漢検一級持ちはおかしいよなぁ。
普通はお兄ちゃんが勉強教えるはずなのに妹がお兄ちゃんに教えてるもんな。
今はリビングで勉強会兼仕事をしている。二郎はAに夏休みの課題を教えてもらいながらやっていて、三郎は読書感想画をやっている。三郎は絵を描くのが苦手らしく、Aにあとで手伝ってもらうんだとか。え？そんな俺は何をしてるかって？仕事だよ仕事。
新しいラノベの表紙の色付けをして欲しいっていう依頼で、それがまた難しい。
影とかはもう色がついてるんだが、髪の色や服の色などは内容に沿ってから色をつけないといけないから、少しでも印象がずれるといけない。だから今はその眼の色に苦戦している。
くすんだ赤だけどどこか目立っていて、ビビットな雰囲気が出ているけれども派手じゃない赤と描いてある。何色だこれ？そんなことで悩んでいるとAが覗いてきて、
A 一にい、どうしたんですか？

と聞いてくる。こいつ画力あるし、いっちょ任せてみるか。

一郎ああ、これなんだが、かくかくしかじかあって、この色に迷っているんだ。

A ああ、こういう色なら、ここの検索画面で検索すれば近い色が出てきますよ！

一郎そうなのか！ありがとな！A

A いえいえ、そんなことないですよ。

つまりは、うちの妹最強説。