第23話 ページ23
鎖に繋いである宗三さんを助けるため転んだ拍子に見つけた鍵をはめて見る。
ガチャり
『あ、開いちゃった…。嘘やん…。』
「僕に出て欲しくなかったんですか?」
所詮僕は籠の鳥…とお決まりの言葉をいう前に
『いや、まさか転んだ拍子に鍵が見つかるなんて思ってなくて。』
これ本音。
「確かに馬鹿みたいですね。」
『良く言われます〜!』
イラッときながらも笑顔で返す。
歩けない宗三さんを手入れ部屋に運ぶためおんぶをする。
『おっ、重い。』
細く軽そうに見えて彼は男性なのだと思い知らされる。
蔵から出ようとしたが清光は蔵の中で突っ立ってる。
どうしようかオロオロしてると信濃が
「俺に任せて?」
と何か言いたげだったので彼に任せた。
信濃と加州を残し、安定と宗三と共に手入れ部屋に向かう。
二人で残った加州と信濃は黙る。
すると加州が
「行けばいいじゃん。」
と声を出す。
信濃はゆっくり首を振り、
「俺は主の刀だけど刀だった姿の時のいち兄と兄弟達が忘れられないんだ。」
と言う。
そう、大阪城のメンバーは粟田口だったのだ。
「薬研と乱、五虎退と鯰尾兄さんはボロボロで目は死んでいる。いち兄は怪我こそしてないけど涙を流し「見つけてしまって申し訳ない…。」って言ったんだよ。俺、その時いちゃいけない刀だと思ったんだ。」
えへへっと頬を掻く。
「でも違った。持って帰って本丸を見てみると酷くて来たくないって思っちゃった。あの時の申し訳ないは、こんな所に連れていくことになってしまって、って意味だったんだよ。 …この本丸の主に内緒で離れに隠してくれて安心した。でもずっと兄弟が心配なんだ。俺を守ってくれたいち兄や兄弟を救いたいんだ。」
そう言うと、
「あっ、それにいち兄や兄弟達が隠してくれてなかったら主の刀じゃなかったかもだしね!」
と付け加えて言う。
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レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです!清光君可愛いですね(* ̄∇ ̄*) (2018年11月17日 19時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
犬将軍(プロフ) - 面白いって言われると励みになります!初作品なので不安ばっかでしたが皆さんにそう言って頂けてとても嬉しいです!ありがとうございます! (2017年12月12日 7時) (レス) id: 9f4a7e2e11 (このIDを非表示/違反報告)
ユー - 面白いです!これから、続きが楽しみです!更新、頑張ってください! (2017年12月11日 16時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
鶴じい - お・も・し・ろ・い!! (2017年12月11日 14時) (レス) id: a5977de54d (このIDを非表示/違反報告)
犬将軍(プロフ) - ありがとございます!そう言っていただけると嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年12月10日 18時) (レス) id: 9f4a7e2e11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:犬将軍 | 作成日時:2017年12月8日 2時