コイノウタ (ページ42)

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夜の衣をかへしてぞきるページ42

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「Aさん」

「んー？」

楽屋でのんびりしていると、稲田が声を掛けてきた。

「リリーさんとおそろコーデとかしないんですか？」

「は？」

「…すみません。Aさんそういうの好きちゃいますもんね。リリーさんもそういうのしなそうやし、、」

「そうやねぇ」

その話はそれで終わって違う話になったけど、頭の片隅にお揃いという単語が引っ付いた。

◇

「Aさん…癒して…」

「お疲れ、まずお風呂行き？」

久しぶりに会うからなのか、いつもより甘えた声の将企を可愛いと思いつつお風呂へ押し込んだ。

「パジャマ置いとくよ」

洗濯機の上に下着と一緒に置いて戻る。

「新しいパジャマ買ってくれたんすか？」

「うん。冬用にね」

「え…姉さんこれ、色違い？」

「そ。お部屋でならお揃いも恥ずかしくないかなーって」

将企がお風呂に入ってる間に、この間色違いで買った色違いのもこもこパジャマに着替えた。

「Aさんっ！」

「ぅわ、ちょ、ぐるし…」

ソファーに座ってるとダイブされた。

苦しいと言いつつ、嬉しそうな将企を見て私も顔が綻ぶ。

「ありがとうございます！姉さん可愛すぎる…」

「ちょ！ばか将企どこ触ってんの！！」

「もこもこ気持ちいいから」

「あほ！」

「あかん、反応してきた」

「きゃー！襲われる！」

せっかくのお揃いなのにすぐに脱ぐことになった…
こりゃ言えんな、、

◇

イベントが終わって、楽屋のソファーに座って気になってしまってSNSでカップルコーデを調べてみる。

「わぁ…無理やな、、」

ちょっと恥ずかしいな、いい歳して…と言っても一応将企より年下やけど

「調べてますやん」

「あんたに言われて頭から離れんくなったんや」

「外が無理なら部屋でお揃いもありなんちゃいます？」

「パジャマ、ってこと？」

「はい。買い物付き合いますよ？」

稲田に乗せられてしまって、可愛いパジャマが並ぶショップで2人で選んで買ってしまった。

「これ可愛い！」

稲田が一目惚れしたポーチも買う羽目になったけど…楽しかったから良しとしますか。

「リリーさんの反応、聞かせて下さいね」

「気が向いたらね」

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