コイノウタ (ページ40)

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みつれにみつれ片思をせむページ40

大夫と思へるわれをかくばかり続き

「うま」

『良かった』

野菜が沢山入ったミネストローネとサーモンのムニエル。

めちゃくちゃ美味い。

ほんでAって料理を作れるんやという事に驚いた。

俺Aのこと全然知らんのかも、、

「いつも作っとるん？」

『作った方が安いやん』

「彼氏にも作るん？」

『おった時はね』

てことは、今フリー？指輪は男から貰ったやつちゃうんや。

「毎日食べたいわ、Aのご飯」

『そんな大袈裟なお世辞いらんって』

「…気付いとらんやろ」

ケラケラ笑うAは俺の言葉とトーン、雰囲気を察したのか静かに俺を見つめる。

『何を？』

「好きなんを」

『好き？』

「そう。俺、Aのこと好きなんやけど？」

『えっ？あ、あの、リリー、、？』

慌てる姿さえも可愛い。

「最近急にお洒落になって今まで以上に可愛いし、色んな人から紹介しろって言われるし。なんなん」

『ちょっと、待って？え、意味わからん、、』

「やから、Aのことが好きって言っとるんよ」

『…わ、私も、その、、…き、』

「ん？」

『私も好きなの！リリーのこと！』

真っ赤に染まったAを見ても、夢なんちゃう？と疑ってしまう。

『最近、見取り図東京多い、やん。可愛い子も綺麗な子も、大阪以上に多いやん…やから、、私、』

「俺の為にやってくれとったん？」

『、、ん』

真っ赤な顔で頷くA。

最近お洒落になった理由が、俺のため？

「可愛すぎるやん、それ」

『…勘違い、した？』

「…したわあほ」

『ごめん。やきもち妬いたってこと？』

「…悪い？」

『んふふ。嬉しい』

あかん、可愛すぎる。

正面に座るAの横に移動して

ゆっくり、優しく抱きしめる。

『は、恥ずいん、ですけど』

「慣れてもらわんと困る」

文句を言いながら冷めたミネストローネとムニエルを温め直すAを想像しながら、目を閉じた。

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