シェアハウスのミンさん

トラウマ ページ10

yourside−−−−−




こわい。



どうしよう。




わたしは、一人で家にいるのがダメなのだ。












前に一人暮らししてた時に、家に強盗が入った。




寝室で寝てたら、玄関の鍵がガチャガチャする音がして、あまりにこわくて、布団の中で固まっていた。




誰かが入ってきた気配がして、息を殺して布団に隠れてた。




近くの人が帰ってきたのか、人の話し声が聞こえて、誰かわからないその人は、何もとらず出ていったっぽかった。






それでもこわくてこわくて、布団からしばらく出られなかった。





朝には警察に連絡して、幸いなことにうちだけじゃなく、
何人かの家に入っていたことがわかった。




みんな女の子の一人暮らし。



金目当てではなく、女の子の体めあてだったかもと聞いて、血の気が引いた。








私はその日から、夜になるとこわくて部屋に一人でいられなくなった。





友達のところへ行ったりしていたけど、
結局家を引っ越した。





大勢で暮らすシェアハウスなら安心で、すぐに入れてもらった。




ここへ来てから、常に誰か家にいるので、こわいと感じることはなかったのだけど。





今日に限って、みんないない。




唯一帰ってくるはずのユンギも帰ってこない。




仕事が忙しいんだろうな。




わかってるけど、これ以上暗くなって一人は無理だ。





今さら外へ出る勇気もない。




帰りにどこか寄ってたりするかもと思って何回か電話とメッセージはしたけど応答はない。






こわい。





こわくて何もできない。





まさかまた強盗が入るなんて思わないけど、それでも、物音のしない一人の家は、恐怖を感じて逃げ出したくなる。






自分の部屋のベッドの中で震えながら小さく固まっているしかなかった。

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