はい お嬢様【JN】

結婚相手 ページ11

yourside----






『おはよう』






起きるといつも通りの光景。



ソクジンは食事の用意されたダイニングで待ち構えていた。







JN「おはようございます。よく眠れましたか」




『ええ ソクジンが運んでくれたのよね』




JN「ええ 抱き上げて連れていきました。失礼しました。」




『一緒に寝てほしかったのに。
　起きたら一人だからさみしかった。』





JN「お嬢様 誤解を生むような言い方はやめてください」






『なにが？』






JN「周りの者が聞いたら、私の立場がありません」





『別にいいのに』






相変わらずソクジンは冷静だ。






ああやって距離が近づいたと思ったら、また遠ざかる。




私達の距離はずっと変わらないのだ。















朝食中、先に起きていた父がやってきた。






「A 来週のパーティーで、ミン家の長男もいらっしゃるそうだ。そのつもりで出席するように。」







はぁ。






ついに来た。











ミン家。




うちと同じくらいの家柄で、有名な一族。



小さな頃からたまに会うことはあったけど。



ここ数年は長男はアメリカにいるらしくて、会っていない。









この長男が、所謂わたしの結婚相手。





と言われている。





言われているだけ。












別に好きでも嫌いでもない。





ソクジン以外の男性に心が動かない。












幼い頃から、それ相応の家柄の人との結婚を
当たり前のように言われてきた。








わかってる。







この運命に逆らうことなんて、現実的ではない。





母は、同じように親の言われた人、つまり父と結婚して、
幸せだとよく言う。






「Aの相手も、相応しい人を選ぶからね」






そんなことを母から言われ、物心ついた頃から、
結婚に関しては何も言えなかった。













ミン家の長男がすごく素敵



そう言われることが増え、結婚相手の第一候補になったのは、もう5年位前から。








いつかのことだと先送りにしてきたけれど、
ついに、その時が来たということ。






会うんだ、ついに。

ミン家の長男→←線引

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