陽だまりの先生【NJ】

初デート ページ39

『先生こそ、モデルさんみたいですね。
　遠くからでもわかりましたよ。』




NJ「いや、正直に言うと女性と出かけるのが久しぶりで。
　 何着ようかちょっと悩んだんだ。」



『フフそうなんですね』


NJ「お恥ずかしい。でも、Aさんの隣りにいて不釣り合いにならないように、と一応考えたんだけど。」



『先生なら何着てもカッコいいですよ。
　でも、今日は特にすごくカッコよくて素敵です』



NJ「いや、照れるね、、こういうのは」



二人して少し照れ笑いして、なんだか付き合いたての恋人みたい？でくすぐったかった。






映画は、先生の見たがっていた洋画を観た。



深い内容で、先生らしいなと思った。


先生の世界がまた一つ理解できたみたいで嬉しかった。




NJ「なかなか深かったな。考えさせられたよ。」


『ですね。あんな考えもあるんだなって驚きますね。』


NJ「Aさんって、本当に俺と考えがよく似てるよね」


『そうですか？数学科だからですかね。』


NJ「でも、俺みたいに偏屈じゃないよね。
　一般常識もあって、人付き合いも上手で、羨ましいよ。」




今日の先生はやけに褒めてくれるから、恥ずかしい。





NJ「少しお店でも見る？映画付き合ってもらったから、
　 Aさんの好きなものも教えてよ」



そう言われて、雑貨屋さんに入ったり、本屋へ行ったりして、いろんな話をした。




私の好きなものを見て、なるほどって顎に手をおいて考え込む先生は、可愛くて仕方なかった。


先生は意外と可愛いもの好きで、置物の人形とか、オブジェとかに興味をもっていた。



どんどん先生のことが知れて、とっても嬉しかった。




初めて一緒に出かけたけど、会話に困らないほど、
自然な空気感で過ごせたと思う。




恋人のデートってこんな感じなのかなって。

先生の彼女になれたら、こんな感じなのかなって。



そんな想像もして、幸せだった。






今日は夕食まで食べて帰ろう、と言われていたので、
私の行きたかった人気のお店に行った。




若いカップルだらけで、先生は戸惑っていたけど、
こういうところで食べるんだね若い子は、
なんておじさんっぽいこと言ったりして。



流行りの食べ物を目にして、これが噂の、、、
なんて食べるからすごく笑えて。




偏屈で、なんて先生は自分のことを言うけど、
ちゃんと私のことを尊重してくれるところが、
やっぱり素敵な人だなと思った。

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