ミンさんの偽彼女【YG】

噂 ページ12

偽の恋人。



といっても、何か生活が変わるわけではない。



普通に働いて、普通に家に帰るだけ。




ただ、彼氏がいるという噂で、お誘いはおさまった感じ。




ユンギさんとはたまに行き帰りに会ったら話すくらい。



会社で会っても特に変わらない。




YG「おーおつかれ」



『おつかれさまです』





それだけ。







そんなある日。






「Aさんって、ユンギさんと付き合ってるの？」








突然同僚たちに聞かれた。







ついにきた。









『何で？』





「ユンギさんに告白した子が、彼女いるからって断られたらしくて、誰ですかって聞いたら、Aさんって、、、」





『あー』







ユンギさん、告白を断るために言ったんだな。





そういう予定だったから、別に問題ないよね。






『うん、そうなの。ユンギさんと付き合ってる』






「！！！うそー！」





周りは大騒ぎ。





「何で？いつから？」
「どっちから？」
「信じられない！」






まぁ騒がれるよそりゃ。あの人気者のユンギさんですから。






『まぁ、くわしいことは、ね』




適当に誤魔化して、やり過ごす。





騒ぎもはじめだけだろうし。






『ふーっ』





自分のデスクに戻って一息つく。






JN「Aちゃん。付き合ってるって噂すごいけど」





『あ、先輩、、、』




JN「本当に付き合ってるの？」





『……ほんとですよ』




JN「そうだったんだ、、、」




『はい。』






JN「なんか元気なかったけど、最近。大丈夫なの？」





『、、はい、大丈夫ですよ』





こんな風に優しくされたら、好きでいるしかないよ。





でも、先輩に気持ちが伝わることはない。

伝えることもできなかった。





それでも、仕方ない。




先輩とうまくいくことなんてないんだから。

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