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4章3話 使用人との再会 ページ27

*


「お久しぶりにございます、Aお嬢様」


 彼女──リア=アリスィアは、あっさりと私の前に姿を現した。

 さっさと窓からホテルを飛び出し、周辺の森を走っていた、“ネオンの姿をしている”私の前に。


「リア、元気そうね。家では偉くなったんでしょう?」


「はい、今では使用人長をさせて頂いておりまして……それより、Aお嬢様こそ、随分とご立派になられましたね!」


 仮にも主人 (この場合はあくまで元主人だろうか?) の振った話を、「それより」扱いするあたりが、とてもベリーアー家クオリティである。

 まぁ、


「ゾルディック家の敷地に足を踏み入れた女は全員血の一滴も残さず失踪する」


 とか、


「ゾルディック家の使用人は度々、主人の気分によってディナーにされては喰われている」


 とか、そういった噂を流行らせるようなどうしようもないアホタレ軍団なので、仕方ないといえば仕方ない。

 命も礼儀も知らないような奴らなのだ。


 ちなみに昔、


「彼氏の目的がA様関連で、私は利用されていました。偽りの恋の絶望と使用人としての責任も兼ねて死にます。さっき殺してきた彼氏とあの世で幸せになります」


 と、血走った目で報告してきた使用人が居たのだが……

 彼女が目の前で自分の頭を撃ち抜いた光景が、未だに忘れられなかったりする。


 こうして考えると、本当に酷い家だ。

 ……いやこの場合、酷いのはその使用人の思考回路か。

 いくらなんでも普通、幼い少女の目の前で自分の脳天ぶち抜く奴があるだろうか。


 ……こんなことを考えていてもしょうがない。


「どうして私がAだって分かったの? オーラの質や量まで変えられる代物なのに」


*

4章4話 最高の使用人→←4章2話 両親という人間



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あめ。(プロフ) - 推しは神さん» うああ本当にありがたいお言葉です……!! イルミとの関係や家の部分は1番心がこもっている部分なので嬉しいです。すごくやる気が出ました……ありがとうございます……!!! (2021年8月4日 21時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)
推しは神 - とても面白いです!イルミとの関係や家のことなど続きが気になります!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2021年8月3日 17時) (レス) id: d035d348ec (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - カナデさん» でたぁー、と一瞬の退場、という文面を見て、思わず笑っちゃいました。笑笑 嬉しいです、ありがとうございます!! 更新頑張っていきます! (2021年6月29日 22時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - で、でたぁー!俺じゃなきゃ見逃しちゃうね!!でも一瞬の退場!笑。最近めっちゃハマってます。更新頑張ってください! (2021年6月29日 16時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - 赤とんぼさん» アアア凄く嬉しいです……!! ありがとうございます。更新頑張ります!! (2021年6月23日 18時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ。 | 作成日時:2021年6月15日 23時

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