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3章14話 出くわす少年 ページ14

*


「あれ、Aじゃん。こんな所で何してんの?」


 それは、とある貧民街 (勘違いされそうなので言っておくが、母やその親友 (と定義していいのかは不明) の出身地 「流星街」 では決してない) で、

 身寄りのない子供達に食べ物を渡す代わりに、 「前から居た家族」 として扱ってもらう、という擬態方法を取っていた時のこと。

 そろそろ別の場所に移ろうかと空港に向かった先で、うっかり、私の母親と親密な関係を持つ母親を持つ幼馴染に出くわした。

 分かりにくい言い回しをしたが、要するに、仕事を終えた後らしきイルミに遭遇した、と言うだけの話だ。


「あらイルミ、久しぶりね。私は……」


 私がどう誤魔化そうか考えようと口を開くと、彼はそれに被せるようにぽん、と手を叩いて口を開く。

 きっとわざとではなく、嫌味でもなく、単純に今思い出したから、今話しただけなんだろう。


「あ、そっか。お前今家出中なんだった。ウチも立場的にはベリーアー家側だから、捕まえて差し出すけど良いよね?」


(だと思った……)


 予想通りの発言だが、彼がいつからかは分からないが得物としている沢山の針をスっ、と構えるのを見て、私は慌てて口を開く。


「捕まえるって言ってるのに、凶器()はダメでしょう!?」


 イルミは、不思議そうに首を傾げた。


「なんで? 殺す気無いんだから良いじゃん」


 私は反射的に言った。


「アンタの専門殺しなんだからやりかねないわよ」


「プロに向かって失礼だなー、殺すなって言われてるんだから殺さないよ」


 ───そんな訳で、私とイルミの命懸け (では無かったのかもしれないが) 、ドキドキ鬼ごっこが始まってしまった。


*

3章15話 決死の攻防→←3章13話 自立する少女



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設定タグ:HUNTER×HUNTER , イルミ
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あめ。(プロフ) - 推しは神さん» うああ本当にありがたいお言葉です……!! イルミとの関係や家の部分は1番心がこもっている部分なので嬉しいです。すごくやる気が出ました……ありがとうございます……!!! (2021年8月4日 21時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)
推しは神 - とても面白いです!イルミとの関係や家のことなど続きが気になります!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2021年8月3日 17時) (レス) id: d035d348ec (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - カナデさん» でたぁー、と一瞬の退場、という文面を見て、思わず笑っちゃいました。笑笑 嬉しいです、ありがとうございます!! 更新頑張っていきます! (2021年6月29日 22時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - で、でたぁー!俺じゃなきゃ見逃しちゃうね!!でも一瞬の退場!笑。最近めっちゃハマってます。更新頑張ってください! (2021年6月29日 16時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - 赤とんぼさん» アアア凄く嬉しいです……!! ありがとうございます。更新頑張ります!! (2021年6月23日 18時) (レス) id: 9321659db3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ。 | 作成日時:2021年6月15日 23時

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