好きがあふれる。 (ページ14)

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夢か現実かページ14

takanori

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2014年 11月

Aがある映画の主演に抜擢された。

それは三代目としてもすごく嬉しいこと。

のはずだった。

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剛典『………は？なにこれ。』

「何これって……仕方ないじゃん。
てか言ってなかったけ？」

剛典『俺聞いてないんだけど。』

「まぁいいじゃん。もう終わった事だし」

いやよくねぇだろ。なんだよこれ。

よく分からないまま誘われた試写会。

俺の他にも亜嵐と直人さんがいて。

開始一分でもうベッドの上ってどんな内容だよ。

…………はぁ、不倫？ああ、そう。……ふぅん。

『Aちゃんすごいっすね～！！』

なんもすごくねぇよ。煽てるな、亜嵐。

『いや～ついにAもねぇ～。お父さんなんだか感激っ！』

感激しなくていいっす。

「最初のシーンね、初対面でやらされて
超恥ずかしかったんだよ～笑」

亜嵐『よくあるやつっすね！笑』

直人『え！？初めましてであれ！？』

「そうそう。お互いガチガチ笑」

3人の輪に入れないでいる俺を不思議に思ったのか

感想聞いてきたけど例のシーンのせいで

後の話の内容全部入ってこなかったんだわ。

あー、でも覚えてるとすれば

Aが永遠にキスしてて乱れて………

って言いかけたらバチコーン殴られた。直人さんに。

なんで直人さん。

剛典『痛てぇ！！！！』

直人『おっまえは……そこしか見てねぇのかよ！笑』

剛典『つかそもそも俺内容聞いてなかったもん。』

亜嵐『え？言ってなかったの？』

「うーん、私は言ったと思ったんだけど………」

なんでそう思えるんだよ。一言も聞いてねぇわ。

キスのキの字も聞いてねぇんだわ。

俺だってあんな……って、おい待て。

いま何思った？

『なんか……忙しそうだね。』

『はい……。きっと複雑なんでしょうね……。』

頭の中に湧いてきた邪念を振り払って

Aの手を掴んでもう走った。

一刻も早く二人きりになりたかった。

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