【忍たま】忍術学園の事務員補佐になってしまった,,,二

第五十五話 ページ7

山田先生がこの部屋に来て身を隠してから

すぐに足音が聞こえてきた

しかもすごい勢いだ

おそらく山田先生はこの足音の正体から逃げてきたのだろう


ドタドタ、...


荒々しい足音はこの部屋の前でピタリと止まった


「...」


冷や汗が頬をつたい、心臓が大きく跳ね

息一つでさえためらうほどの緊張感が

この場に流れる




いや山田先生何から逃げてきたの！？




、ドタドタ...


何も感じなかったのか去っていく足音

完全に聞こえなくなるまでしゃべれなかった


山田「皆すまなかった

そしてありがとう」


どこからか出てきた先生は

よほど焦っていたのかそれだけ言って出ていった


勘右衛門「...ふぅ、山田先生

一体誰から逃げてきたんだ」


うどんさんが最初にしゃべって、次に双子さんもしゃべる

なにやら話しているようだけど何も耳に入らなかった

こんなに緊張した場面にあったのは学園に来て初めてで





...あの時を思い出す

ごうごうと燃え盛る炎の焦げた臭い、周りで嘲笑う大人たちの姿、声

自分は物陰で息を潜め、決して見つからないように

身動き一つとることさえできなかった

ただただあの場であの光景を見ることしかできなかった

あの時を、思い出す


彦四郎「...大丈夫ですか？」


声をかけてくれたのは黒木？くんと別の子だった

その声で今に意識が戻る

こんな子に心配されるほどの顔をしていたのかな


三郎「手、震えてるぞ」


違った、顔だけではなかった

体が怯えているんだ

まだ


A『ぁ、大丈夫です

ちょっとびっくりしただけなので』


落ち着かせようと自分にも周りの人にも言い聞かせる


三郎「本当か？」


思ってもない言葉を言ったからか

ぽろっと出てしまった


A『大丈夫ですよ、双子さん

...あ』


やっば


三郎「...」


弁解しようと口を開くも時すでに遅し

うどんさんが肩を震わせて

双子さんはずっと黙ったままだ



やったしまった...(白目)


というかうどんさん笑ってるよね！？


三郎「...私は」


うつむいた顔を上げながら話す双子さんの顔は口をひくつかせている

あばばば

めっちゃ怒ってるよぉ


三郎「雷蔵と双子ではないし、鉢屋三郎という名前があるんだが？」


A『ヒッ』


ゴゴゴと聞こえてきそうなくらい後ろでオーラが出ているように見えるのは

気のせいだろうか

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