Dear.絶対エース【1】

9.♯ ページ9

光と目が合う。

コイツ、山田だ。って、多分同じことを思ってる。






知「ねえ宏太。どうすんの？
結構ありえない状況になってるよ」

薮「うーん…ヤバイね。俺らの事も覚えてないし」



普通さ、コ○ン方式で小さくなっても頭脳は同じだと思うんだけど。




光「気づいたらここにいたんだよね？
えーっと涼介くん？何歳かな？」

涼「4」




4歳！？
にしては小さいな。

いや4歳ってこんなもんなのか？
それにしてもませてる4歳だな。





涼「おにーちゃん…」

光「ん？光くんでいいよ」

涼「光くん…。光くん」

光「どうした？」


涼「光くんは…おとーさんのともだち？」


光「えーと違うかな」




違う、と光が言った時一瞬だけ山田の表情が和らいだ。





光「あ、そうだ。俺の友達を紹介するからさ。
こっちおいでよ、ね？」

涼「…ともだち」

光「そう。おいで？」



光が差し出した手をジッと見つめた後、そっと自分の手を乗せた。




光「はい！とゆーことで薮！自己紹介！」

薮「ぅえっ！？あ、俺は薮宏太。
宏太って呼んでね」




…これで、合ってんだよな？




知「僕は知念侑李。よろしくね、涼介」

伊「俺は伊野尾〜」

大「有岡大貴！大ちゃんって呼んでな！」

高「高木雄也。呼び方は…なんでもいいや」




順番に名前を言っていく。







薮「あれ？圭人と裕翔は？」


伊「2人ならさっきスタッフさんとこに行ったよ」




多分撮影の延期とか話してくれてるんだろうな。

こういう時の連携はしっかりしているから、俺ら。






涼「俺、いえかえらないと」




薮「え！？」



家…って実家のことだよな？




薮「え、と…帰りたいの？」

涼「だって、俺いないとおこられるから。
そとには出ちゃダメだって」



今の山田には言っちゃえば帰る家ないんじゃないかな？

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