Dear.絶対エース【1】 (ページ17)

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17.楽しい食卓。ページ17

光side

光「…薮、正直俺ビックリしたよ」

薮をキッチンに引き連れて、料理に使う道具を取り出しながら話しかける。

薮「…俺もだよ。山田が子供になったのもだし。
…苦労してたなんてな」

光「…さっき、一緒に風呂に入ったんだけど。
体に痣があった」

薮「え？それって、」

光「……“そういうこと”だろうな」

口が悪いのは強く見せるため。

真っ暗にして眠れないのは、過去の記憶があるから。

山田の言動や性格が、幼い頃の出来事から形成されていたと考えると何だか悲しい。

薮「…山田は俺らが気づかないだけでSOSを出していたのかな…」

光「…きっと出してないよ。
だって山田、自分より他人を大事にする人間じゃん。JUMPの事一番に考えてくれるし」

薮「…辛かっただろうなぁ」

光「つーか、チビ山田、超かわいくね？
先輩が山田の事天使って言ってたの分かった気がする」

薮「それは同感。あれは誘拐されてもおかしくないレベル」

光「あんな天使を傷つけるとか、その神経分かんねーよ」

薮「さっきの知念と山田の会話からすると、
母親も育児放棄してるって事だよな？」

光「金曜日に帰ってくるって、普段何してんだ？」

薮「何か…まだ山田の秘密ありそうだよな」

光「そうだなぁ…まあ今はチビ山田と仲良くなるのが先決だな」

甥っ子が4歳の時なんて動き放題遊び放題お喋りし放題ですっごい疲れた記憶があんのに、
チビ山田はずっと大人しい。

だから買い出し班には食材と服の他におもちゃ見繕って来てもらったんだけど。

あいつら仲良くやってんのかねぇ。