世にも奇妙な銀魂ちゃん【銀魂中編集】

恐怖の手触り ページ2

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「まったく、せっかくセルフBGMを流したのに…」

ブツブツ文句をつぶやく桂に、エリザベスが《もう第一話始まってますよ》というプラカードを見せた。

「む、そうなのか。では始めよう」



「記念すべき第一話は、【恐怖の手触り】という話だ」

桂はコツコツと革靴の音をたて、歩き始める。

「この物語は、世にも奇妙な物語の初回に放映された作品」

《ホラーなお話です》

「みなさんは、超能力を信じるだろうか」

桂はあるきつづける。

「一口に超能力と言っても、様々な種類がある。透視、念力、千里眼、テレパシー。この物語の主人公も、ある超能力を持っている」

桂は長い黒髪をはためかせ、突然後ろを向いた。

「一見便利な超能力。しかし、焦って使ってしまえば、思わぬ事態になることもあるのだ」

ふふふふ、と不気味な笑い声をこぼす桂。

「どんな事態かは、この物語を通して体感して欲しい」

ばっと振り返り、桂は決めゼリフを言う。


「早速、みなさんを奇妙な世界へ導こう！」

《桂さん、歩きすぎてスポットライトから外れてます、カメラに写ってませんよ》

「なぬっ！？それを早く言わんかエリザベス！」

桂は慌てつつ、早足でスポットライトの当たっている場所に戻る。エリザベスの呆れた視線が刺さっているのには、気が付かない。


「き、気を取り直して。みなさんを奇妙な世界へ導こうっ！」






恐怖の手触り

CAST

鮎川 A

土方 十四郎

高杉 晋助

坂田 銀時


1990年『世にも奇妙な物語』より

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