unlimited game‐the third ペルソナ使いの僕らは- (ページ19)

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16 記者大宅一子ページ19

翌日＿＿渋谷セントラル街カラオケボックス

竜司｢やっぱ全員収穫ナシか～｣
A｢渋谷ってただでさえだだっ広いもんねぇ。その中からしらみつぶしにとかってなると２週間過ぎちゃうもんね……｣
祐介｢そういえばあの会長さんも来たんだって?｣
蓮｢あぁ｣

竜司｢そんときに相手をふんじばれなかったのかよ｣
A｢はぐらかして終わりね。あまり深掘りしすぎればこっちの身だってどうなるか知れないわ｣
杏｢だよね……相手は犯罪組織なんだし｣

さて,警察も手を焼いて尻尾すら掴ませない犯罪組織は流石に生徒が口を割るわけないしな…
怪チャンもロクな情報がない
……………どん詰まりだ……何をどう頑張っても←

竜司｢もう,これ以上何を追えばいいかわかんねー!｣
杏｢情報がないもん。仕方無いよ｣

……そういえば………

昨日,真と別れた後の帰り渋谷駅にて

？｢ねぇ,君達秀尽の学生さん?｣
蓮｢……そうですが…｣ A｢…どちら様…ですか?｣
？｢アタシ,こういう者なんだけど…｣
A｢………記者さんなんですか?｣

？｢んじゃぁ,何かあったら連絡ちょうだい｣

A｢なんだったんだろうね｣蓮｢さぁ?｣

………………あの名刺,私が貰ったっきり連絡してなかった
昨日の最終手段にでもすれば良かったわ……そう思って使わなかったんだっけ

A｢ねぇ,お兄ちゃん｣
蓮｢…あぁ,アレか｣

Aは一枚の名刺を取り出した
そこにはとある女性新聞記者の名前がある
一同は彼女の見せた名刺をじっと見詰める

杏｢これ,結構おっきな新聞社みたいだね｣
祐介｢マスコミ関係者なら,渋谷の犯罪組織の事も何か知っているかもしれないな｣
竜司｢A,お前お手柄じゃねぇか! 連絡してみようぜ!｣

杏｢あ,でも信用して大丈夫なの?｣
A｢この際,情報さえ分かれば大丈夫だから信用しても構わないはずだよ｣

よく考えたら私達,結構藁にもすがる思いで記者さん頼みしてるんだよな……?

※藁にもすがる思い
どんなに頼りないものでも、この際だから当てにする、といった意味の言い回し。窮地に陥って普段は頼らないようなものに頼るといったことを指す言い方。
(参考文献:Weblio辞書)

A｢とりあえず,送ったけど返信,来るかな?｣

と,不安もつかの間＿

ﾋﾟｺﾝ! 着信が鳴る

杏｢なんか,軽いわね｣
蓮｢単刀直入に聞いてみよう｣
A｢分かった｣

Aは次に来たメッセージをそのまま読み上げる

｢新宿のバー…にゅぅカマー…に来い…って｣