狂おしいほどに愛してる

#26 ページ27

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「ふぅ……着いた…」


空港からタクシーで数十分程だった。
英語はいつか使うかもと独学で勉強してきた甲斐があった…！


クリケットクラブの建物の中に入ると早速ブライアンが迎えてくれた。

(外人さんたちとの会話はもちろん英語ですが日本語表記にしてます)
「わざわざすまないね。」

「いえ、全然大丈夫ですよ笑」


するとリンクからぱっと出てきた人が……


「あっ、羽生くん」

「わ、A」


羽生くんはタタタッと私のもとに駆けてくるとバッ！と私に抱きついた。
行動は可愛いが随分と大胆。


「えっ、ちょ、待って待って！ここ、公共の場！」

「うあ〜会いたかった〜」


人の話聞いてない〜
てか人目もはばからずこんなことしちゃうんだ…意外……
ブライアンをチラッと見るとニヤニヤとこちらを見ている。
あ〜恥ずかしい……


「あの…そろそろ…」

「もうここでは公表してるから」

「へっ？何…を………」

と言いかけて私はハッとした。

「えええ、嘘でしょ？バレたらどうするの…ってもうバレてるけど…」

「バレるも何も、隠し通せるはずがないんだからどこか味方につける必要があるんだよ。」

「それも…そう…だけど……」


確かに何があるかわからない…そういう点についてはコーチも巻きこんだ方が何かとピンチになった時は回避できるかもしれない。


「まぁ、バレたときはバレたときだけど……俺ようやく片想いが実ったんだしこの歳ならもう恋人くらいいてもいいはずだし……」


羽生くんの"片想いが実った"という言葉に胸がきゅっとなる。


「そう…だよね。うん、ありがと。」


そう言うと満足そうに羽生くんは微笑んだ。


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