〜ユールの祝福〜 ページ36
ソーマさんがブツブツ言っている間に、
今度は少し小さめの褐色の箱…ジャミル先輩からだ。
カリム先輩と言い、ジャミル先輩に何も渡してないんだけどなぁ。
『…香水かな?』
ソーマ「………これは確信犯だな、あの小僧」
グリム「おぉ〜いい匂いなんだゾ〜……でもこの匂い、どっかで嗅いだことある気が…」
赤い瓶の中にあるのは香水。
少しだけ吹きかけてみると、程よく良い匂いが広がる…。
ん?でも嗅いだことある気がする。まぁ、いいか。
ソーマ「そうそう、さっき届いた2人あてのイチゴタルトのプレゼントは冷蔵庫にあるぞ」
『イチゴタルト…ということは』
グリム「トレイなんだゾ!」
グリム君が冷蔵庫へ走り、それを追いかけると…冷蔵庫には確かにイチゴタルトが置いてあった。あて先はやっぱりトレイ先輩から。
『“ハッピーホリデー”だって』
グリム「今すぐ食いたいんだゾ〜!」
『後で』
タルトに伸びるグリム君の手をはじいた。
ソーマ「で、この花だが………」
『花?…おぉ、大きい花束…誰からですか?』
ソーマさんが持つのは深い緑色の茨と白く美しい薔薇の花束だった。
普通の薔薇とは違うな…何かキラキラしているし。
ソーマ「……茨の谷にしか咲かない薔薇だな」
『茨の谷?え?』
ソーマ「いや、知らない方がいいだろ。飾っておけ」
首を傾げつつ、花束を受取り、花瓶をとりに談話室を出た。
ソーマ「……マレウス・ドラコニア……何で態々アイツが…」
**
全員のプレゼントを開け終わり、朝ごはんにする事に。
トムテさん用のポリッジを作り終え、トレイ先輩のタルトを3人で食べる。
うん、美味しい。
『……そうだ。お礼、どうしようかな…手紙は、住所が分からないから駄目だし、
そもそも郵便がここにあるのか‥』
ソーマ「マジカメとやらで写真上げればいいじゃねぇか?」
『あ、そうか』
IDは知らないけど…分かりやすい名前なら大丈夫か。
そもそも全員マジカメしているのかな…まぁいいか。
『…グリム君、こっち見て』
グリム「んな?…ふなぁ!?いきなり撮るな!」
『グリム君の写真をアイコンにしたら、多分見なわかるかな・・・って』
グリム「オレ様の写真を〜?…しょーがねぇな」
そう言いつつやる気満々にポーズをとるグリム君を撮影する…可愛いな。
そんなグリム君の写真をアイコンにして、IDを作り、プレゼントと写真と、
自分が映る様に取りたい…が。
グリム「自撮りヘタだゾ!」
『煩い』
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ALICE(プロフ) - ちりさん» オリジナル部分はメインに介入しすぎないか、たびたび不安になりますが感情を乗せて読んでいただけたならば幸いでとてもうれしいです!度々のオリジナル要素が増え続けるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ブルーフェザーさん» 5章のメインストーリー楽しみにしていただきありがとうございます!迅速であげさせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです!今後ともよろしくお願いいたします (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ゆゆさん» 返信遅くなり申し訳ありません!一気読み大変なのに、ありがとうございます!これからも頑張って行きます! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 五章ずっっっっっっと待っていましたぁ!!!!今度はどんなお話の展開になるか楽しみです!!!番外編も本編も楽しみにしています!!!! (2020年9月14日 21時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - キタキタキタァァァ!!!五章楽しみです!!!更新ワクワクしながら待ってます!!! (2020年9月14日 20時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月31日 23時