第四章 162_弾かれる希望 ジャミルSIDE ページ13
俺はAの首の後ろと膝裏に手を回し、抱え上げる。
ジャミル「魔法の絨毯で寮まで運ぶ。
絨毯の上で回復魔法をかけながら、寮へ着いて本格的な治療をする」
カリム「分かった!」
カリムが指笛を吹くと、船に乗せていた魔法の絨毯が飛んできた。
カリム「俺が運転する、ジャミルはAに回復魔法を!」
アズール「カリムさん、その絨毯は何人まで乗れますか?
もし、乗れるなら、僕もお手伝いします」
カリム「最高で4人までだから、大丈夫だ。頼む!」
運転するカリムと共に俺とその肩にしがみつくグリム、アズールが絨毯に乗り込む。
カリムはAを心配気に見るフロイドとリーチを見た。
カリム「ジェイド、フロイド…寮生達を連れて帰るのを、任せていいか」
ジェイド「……はい、それしか出来る事はなさそうです」
フロイド「そのヒラメも俺達は乗れなさそうだし……Aは心配だけど、しゃーない………カニちゃん達もいいよね」
エース「っ……悔しいけど、俺等が乗ったって意味ないっす」
デュース「Aの事、お願いします」
カリム「あぁ、分かった。寮生達を頼む!それじゃあ飛ぶぞ」
カリムはギュッと絨毯のフリッジを掴む。
すると、絨毯がビクリと反応し、浮かび上がり、スカラビア寮の方へ飛び上がる。
風の抵抗を抑えるために、カリムは戦闘で風の魔法を使っている。
…普段考えつかない癖に、コイツも相当頭が回っているんだろう。
アズール「ジャミルさん、いきますよ」
ジャミル「分かってる」
俺達はマジカルペンを取り出し、回復魔法の詠唱を始めようとした。
___バチッ!
しかし、その前に何かによって魔法がはじき返された。
「「っ!?」」
グリム「な、何だゾ!?」
カリム「ど、どうした!?」
マジカルペンを向けた途端に、火花のようなものが飛び、弾かれる。
アズール「っ…ば、バカな」
ジャミル「っ…嘘、だ、もう一度…っ!」
今度は俺1人で回復魔法を行おうとした時、それも火花が飛び、弾かれた。
アズール「回復魔法が…弾かれた、だと!?」
ジャミル「っ!」
『っ…ふぅ…ぐっぅ』
グリム「ふな‟ぁ!A〜!!」
回復薬も、回復魔法も効かない…そして今はホリデー。
クルーウェル先生などの手も借りれない。
この絶望的な中、コイツをどうすれば__。
ジャミル「っ…」
暑い筈なのに、冷たい汗が流れた気がした。
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ALICE(プロフ) - ちりさん» オリジナル部分はメインに介入しすぎないか、たびたび不安になりますが感情を乗せて読んでいただけたならば幸いでとてもうれしいです!度々のオリジナル要素が増え続けるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ブルーフェザーさん» 5章のメインストーリー楽しみにしていただきありがとうございます!迅速であげさせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです!今後ともよろしくお願いいたします (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ゆゆさん» 返信遅くなり申し訳ありません!一気読み大変なのに、ありがとうございます!これからも頑張って行きます! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 五章ずっっっっっっと待っていましたぁ!!!!今度はどんなお話の展開になるか楽しみです!!!番外編も本編も楽しみにしています!!!! (2020年9月14日 21時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - キタキタキタァァァ!!!五章楽しみです!!!更新ワクワクしながら待ってます!!! (2020年9月14日 20時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月31日 23時