第五章 9＿絶えない陰口 ページ10
魔法の術式にも色々と種類がある。
中央に紋などを書き写し円形にする魔法陣型、
古代文字や魔術用語を用いて魔法の文字を書く術式型、
そして詠唱を唱える事で魔法術を実体化させる詠唱型。
しかし、この3つとも魔力を持たない者が行っても意味がない。
それか、魔力がこもった魔法具を手にしていないと形にすらならないのだ。
グリム君がこれを覚えるのは無理なのでほぼ詠唱型になる…そのため、私が他の2つ、
魔法陣型と術式型を覚える事にしたのだ。
…まぁ、覚えてても使えた事はないのだけどね。
『…ふぅ』
生徒の半分が防衛魔法の課題を終えた所で30枚の課題も終わった。
書き写したりすることは既に一学期の内に済ませているので慣れている。
あとは実践なのだが……これはなぁ。
生徒1「…魔法が使えないのに、術式覚えたって意味ねぇだろ」
生徒2「言うなよ。仕方ねぇーだろ…学園長のコネで入ったんだし」
生徒3「マジで何で、学園にいられるんだかな」
課題を終えた生徒の愚痴が聞こえてくる。
今はエース君やデュース君、グリム君も側にいないし、クルーウェル先生も実践で離れているから邪魔される事がないからな。
＿【ヴァ？】
『…ん？』
ふと、膝に重みを感じ、下を覗くと…久々のロラ君が此方に顔をのぞかせていた。
普段は食堂の暖炉にいるのに…何で教室に。
『ロラ君、どうしたの？』
ロラ【ヴァ〜】
抱っこ〜というようにねだるので、よいしょっと抱っこする。
スカラビア寮の一件で出会ったのだが…あの頃より大きくなって抱っこするのが難しくなってきた、ちょっと重い。
グリム「おー、子分2号！来たんだゾ！」
いつの間にか課題が終わったのかグリム君も此方に歩いてきた。
グリム「て、Aの抱っこはオレ様の特権なんだゾー！！」
エース「どんな特権だよ‥て、何？また妖精？」
デュース「…これは、トカゲ…いや、山椒魚？」
慣れた様子で私の手に触れた2人はロラ君を見て目を丸くする。
『サラマンダーの一種、ロラマンドリっていう種類だよ。ホリデー中に会ったんだ』
グリム「こいつ、オンボロ寮にたまに来るけど、凄ぇ温けぇんだゾ〜」
エース「へぇ、どれどれ…うわ、ほんとだ！カイロみてぇじゃん」
デュース「冬場には最適な妖精だな…いや、精霊なのか？」
『一応精霊よりみたい』
それを見て愚痴を言っていた生徒達は遠ざかり、コソコソとしたものに変わる。
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ぬこ - オリキャラ苦手だけどこの作品は好きだわぁ( ˇωˇ ) (2023年3月1日 1時) (
レス) id: 73e65e112f (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - あぁぁぁぁぁもうありがとうございます。早速読んできます。 (2020年9月15日 0時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 早速のコメントありがとうございます！ヴィル先輩のユニーク魔法、気になりますよね。今回、オバブロするのは誰なのかもまた気になる話です！更新を順々に進めて行きますのでよろしくお願いいたします (2020年9月14日 22時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 来ました!!!!五章!!!!今後も更新を楽しみに待っています!!!!あとヴィルさんのユニーク魔法が物凄く気になる!! (2020年9月14日 22時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年9月14日 22時
