〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第十二幕

第五章 14＿オーディション ページ15

クロウリー「学校によっては合唱部や軽音部所属の生徒から代表を選ぶそうですが…我がナイトレイブンカレッジは、全生徒からオーディションで代表を選びます」

『全生徒からって…相当な量になりそうですけど』


本気の人もいれば、冷やかし半分、賞金や芸能関係者目当てで行く人がいるだろうに。



クロウリー「スターを夢見る権利はいつ、だれにでもあるかと思いましてね。
フフ、どうです？私、優しいでしょ？」

『優しい人は大人の事情を生徒に教えたりしません』

クロウリー「ちょ、Aくん！？貴方、ホリデー以降、冷たくありませんか！？」

『気のせいです』



ジャミル先輩の一見、ホリデー後に謹んで学園長に話した。
勿論、色々な意味で彼の弁明を聞いたが…完全に納得したわけでもない。


ソーマさんも「いいんじゃね？暫く冷たくしとけば」と言っていたし……。


許して欲しければオンボロ寮の全面改善を頼むつもりだ。


クロウリー「うぅ、シクシク…在学生なら誰でもこのオーディションを受ける権利はありますよ。今年は誰が代表になるか、楽しみですねぇ〜…シクシク」


言葉は嬉しそうなのに、泣き真似をして退場していった学園長。


エース「…ホリデーで何かあった？」
『聞かなくていいの』
エース「は、はい」


ジャミル先輩の闇の中でみたあの記憶…彼以外には話していない。
知る内容でもないからな…。


でも、あの影は一体何なんだ…？
ジャミル先輩の時、自我を持ったように攻撃してきたけど……。

昨晩の胸の痛みとあの音も気になる……嫌な予感がするなぁ。



エース「えーっと『オーディション審査の課題曲は『Piese of my world』参加申し込みは3-Aルーク・ハントまで』か」


聞いた事がない名前だな…というか、3-Aってレオナ先輩と同じクラスだ。
何か知っているかな？


エース「へぇ〜面白そうじゃん。
今度の文化祭、俺ら運動部は裏方作業ばっかで楽しくなさそうだし、試しに受けてみねぇ？
もし受かれば、会場設営とかしんどい裏方作業を手伝わなくてもよさそうじゃん」

『…君は相変わらずセコいね』


流石エース君、狙いの節はそこか。
リドル先輩が聞いたらカンカンになるだろう。


対してデュース君は「賞金が手に入れば家計が助かるかも」と何ていい子な発言をしている。
本当に素直でお母さん思いだなぁ。

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