雪降る夜に誘う夢【雪/黒】 (ページ9)

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episode.09 ページ9

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あれ…ここは…？

「A…ちゃん？」

うしろから声をかけられ、振り返ると。

あの人がいた。

「れん…くん？」

蓮「…こんばんは。」

「こんばんは…」

あれ…寝る前、雪降ってたっけ…

ずっと課題を進めてたから、天気を確認するの忘れてた。

でも、この夢の中では相変わらず雪が降っている。

「あ、あの！」

蓮「はい…？」

今度は私から話しかけた。

夢の中だからなのか、現実なら多少躊躇(ためら)うことでも勇気が出せる。

「雪降ってましたか？今日…」

蓮「雪…そういえば降ってましたね…」

「やっぱり！！」

3回目ともなると、さすがに偶然が重なっただけとは言えない気がする。

雪が降る夜、この夢を見る。

もっと言えば、彼と見ている夢がリンクするという感じなのかなぁ…

でも、なんで？

蓮「俺ら、同じ夢を見てるんですか…？」

「はい…」

暗い道を、一歩ずつ歩く。

進む先を示すように、道の端にはぼんやりとした光が点々と…

前にこの夢を見たときは、白いモヤのようなものかと思ったけど。

どうやら、なにか色とりどりの光らしい。

素直に導かれるまま、それを辿ってみる。