260話 みゆきVS東郷 ページ10
みゆきside
みゆき「それに…。誰なんですか!?」
?「俺か?東郷だよ」
みゆき「東郷…さん?」
外からみんなの声が口々に聞こえて来た。
(おそ松達と…。トト子ちゃんの声!?)
おそ松「みゆきちゃん!」
玄関越しから、おそ松の声が聞こえた。
東郷「みゆき?あんたの名前は“みゆき”っていうのか」
みゆき「はい…。中村みゆきです…」
東郷「へぇ…。そうやって、あんたは誰からも愛されているのか…」
【中村、正解だよ!】
【みゆきちゃん、すごいね!】
【フン。ちょっと褒められたくらいでいい気になってるんじゃねーよ】
みゆき「氷室…」
小学1年生の時の算数の授業で少し難しい問題を解いて先生やクラスの子達に「すごい」と言われる一方、隣の席に座っていた氷室に皮肉を言われたことを思い出した。
東郷「氷室?誰だ?」
みゆき「私のことをいじめて来たリーダー格の男子の成田氷室のことだよ。小学校から中学校までの9年間、同じクラスだったの…」
東郷「へぇ…」
みゆき「だったら…。なんだって言うの!?」
東郷「そういうことをされたら、復讐しようと思わないのかい?」
みゆき「復讐…?」
【小1の時…。遠藤沙織を転校させたのは俺だよ】
中学3年生の春頃、氷室に言われたことを思い出した。
みゆき「そんなこと…。思わない!!」
東郷「高校に入学した時はどうだったんだい?」
みゆき「高校時代にも3年間、クラスが同じだった男子がいたけど…」
東郷「そいつにも…。いじめられたのかい?」
東郷さんはそう言って、ニヤッと笑った。
みゆき「違う!大和はそんなことをする人じゃない!!」
東郷「大和?」
みゆき「神楽大和のことだよ」
東郷「その男子二人、苗字のような名前だな…」
みゆき「私も実はそう思った…」
東郷「まあ…。いじめていなくても、あんたの知らないところで“面倒くさい奴”と思っていたんじゃないのかい?」
(あっ…。)
高校1年生の終業式の日の大和とその友達の会話を聞いて傷付いたことを思い出した。
みゆき「…そう思っていたのは大和の友達だよ」
東郷「!?」
みゆき「最近、おそ松達と大和の手紙を見つけて読んで…。“私の勘違いだった”ってわかったの」
東郷「へぇ…。あんたの勘違いのせいで、おそ松達はさぞ迷惑しただろうな」
みゆき「私もそう思ったけど…。みんなはそのことについて責めたりしなかったよ」
東郷「うっ…」
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東郷さん、出してしまいました。(汗)
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時