256話 ハローワーク ページ6
トド松side
先にハローワークに入ったはずのおそ松兄さんの姿がなかった。
混み合っていることもあって、チョロ松兄さんに頼んでインターネット検索を利用して求人票を取ってもらっている。
僕達は椅子に座って、大きいテーブルに置いてあるアルバイト情報誌を見ている。
一松「…俺達のようなクズにどんな仕事ができるんだろう。…ん?」
トド松「どうしたの?一松兄さん」
一松「…スタバァ、アルバイト募集だってさ」
トド松「そ、そうなの…?」
『スタバァ』とは僕が以前アルバイトをしていたカフェのことだ。
「大学生」と言って合コンに出かけたり、一時期は「リア充」の仲間入りを果たしかけた。
だけど、おそ松兄さん達の妨害で失敗に終わってしまった。
十四松「パフェ、おいしかったよね!」
一松「…うん」
(こいつらが邪魔しに来なければ、僕はニート脱却できたのに…。)
カラ松「おそ松、どこに行ったんだろうな…」
十四松「あっ、おそ松兄さん!」
おそ松兄さんは僕達の所にやって来たが、少し顔色が悪い。
トド松「おそ松兄さん、どこに行ってたの?」
おそ松「ごめん、トイレ行ってた」
一松「…お腹痛いの?」
おそ松「うん、ちょっとね…。だいぶ楽になったよ。チョロ松は?」
トド松「今、求人票を取ってもらってるんだ」
ちょうど、チョロ松兄さんが求人票を持って僕達の所にやって来た。
チョロ松「ごめん、遅くなって…。…って、おそ松兄さん!どこに行ってたの?」
おそ松「トイレ」
一松「…お腹痛かったんだって」
チョロ松「えっ、大丈夫なの?」
おそ松「大丈夫だよ。仕事見つけて…。“よさそうな職場がある”って、みゆきちゃん達にいい報告したいんだろ?」
チョロ松「そうだけど…」
おそ松兄さんはそう言いながら笑っていたけど、明らかに無理しているようだった。
カラ松兄さんはアルバイト情報誌を閉じ、立ち上がった。
トド松「カラ松兄さん?」
カラ松「今日は、もう帰ろう。おそ松がこの調子じゃ、俺達も心配になる」
一松「…うん。僕達も調子狂うよね」
おそ松「みんな…。ごめん」
カラ松「また出直そう」
僕達はハローワークを出ることにした。
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みゆきside
私達は赤塚スーパーにいて買い物をしている。
お母さんはカゴに野菜などが入ったカートを押しながら色々な物を見ている。
お母さん「なんだか、野菜がいっぱいになっちゃってごめんなさいね」
みゆき「いいの。野菜は健康にいいから!それに…」
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時