284話 「やりたいことがあるって、いいことだよ!」 ページ34
みゆきside
みゆき「えっ…?」
一松「…うん」
チョロ松「ティッシュとゴミ箱、持って来るね」
チョロ松は立ち上がり、ティッシュの箱とゴミ箱を取りに行った。
みゆき「あのね…」
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カラ松side
みゆき「昼間、東郷さんが来て…」
一松「…うん」
みゆき「東郷さんと話をしてる時に…」
トド松「うん」
みゆき「小学1年生の夏休み前に沙織ちゃんが転校することになったのは、氷室のせいだってことを中学3年生の春頃に知ったことを思い出したの…」
カラ松「えっ…」
そんな中、チョロ松がみゆきちゃんの近くにティッシュの箱とゴミ箱を置いた。
チョロ松「みゆきさん。ここに置いたよ」
みゆき「ありがとう」
チョロ松はみゆきちゃんの近くに座った。
みゆき「クラスが替わっても沙織ちゃんと一緒に卒業したかったのに…。転校することになったのは氷室のせいだって知って、目の前が真っ暗になって…」
トド松「みゆきちゃん…」
みゆき「高校や大学に入学しても“また男子達にいじめられる”って、ずっと思ってたの…」
みゆきちゃんは泣き出してしまい、俺も兄弟も話を黙って聞くしかなかった。
みゆきちゃんはティッシュを1枚取り出し、涙を拭いている。
みゆき「パパとママに“心理学を勉強したいから、東京の大学に行きたい”って無理言って、大和から逃げようとして…」
俺はみゆきちゃんと河原に行った時にその話を聞いていた。
チョロ松「でも、心理学の勉強をしたかったのは本当なんでしょ?」
みゆき「うん…」
十四松「やりたいことがあるって、いいことだよ!」
みゆき「十四松…」
一松「…みゆきちゃん。大学の人とはうまくいってるの?」
みゆき「ん…。“おはよう”とか…。“お疲れ”って声をかけられたら、返事はしてるよ」
トド松「そっか。無視してるわけじゃないんだね」
みゆき「うん…」
チョロ松「みゆきさん。昨日デカパンが読んでくれた学生会館の館長さんと寮母さんからのトリップレターの内容を聞いた時に思ったんだけど、“アニメの世界に行けるなんて羨ましい”って言ってる子がいたってことは気が合うってことじゃないかな?」
みゆきちゃんは、そのままうつむいていた。
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カラ松side
チョロ松「あっ…。そろそろ時間じゃないかな?」
壁にかかっている時計を見ると、夜9時を回っていた。
カラ松「そうだな。だけど俺は…」
俺はユメデアエールを床に置き、みゆきちゃんの方を向いた。
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時