恐怖の足音と幼女

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−朝−



ﾁｨﾁｨ…


「何だったんだ?」



「優子…怖いよね?」


「う、うん……怖かった。」


雪奈と優子は、会わせ鏡のように顔を見合わせて会話をしていた。



ｶﾞﾗｯ…


「…おや?


守り神様に守られたのかな?」


「えっ………父さん…!?」


「「お父さん〜。」」


「あの噂が心配だったから社長に頼んで休暇を貰ったんだ。


母さんは、霊が怖いからお婆ちゃん家に来ないと言っていたよ……。」


「お父さんも廃墟化したマンションの噂を知っているの?」


「…知っているの?」


恐る恐る雪奈と優子は、父親に問い掛ける。


「あぁ…子供の頃から知っている。




あの子は、父さんでも救えなかったんだ。」



「安彦……お前かぃ?」


「…母さん……。」


安彦とは、僕たちの父さんの名前だ。



つまり…僕たちのお婆ちゃんは、父さんの“母さん„なんだ。


朝食は、みんなで食べることになった。

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