犬系の後輩くんは、苺の王子！

ニュース ページ25

ゆめ「Aちゃん！！」


あれから数週間が経った。
いつも通り私が教室に入ろうとすると、ゆめちゃんが慌ただしく、やってきた。


「ゆめちゃん、なあに？」


ゆめ「大ニュースだよ！ ことはちゃんね、ついに言ったらしいよ」


「言ったって？」


ことはちゃんが誰に何を言ったんだろう。
そこが抜けているから、情報が頭に入ってこなくて分からない。


ゆめ「莉犬くんに告白したみたいだよ！」


りいぬくんに、こくはく？
莉犬くんに、告白？


情報が頭に入り出すと、私は思わず固まってしまった。


「え、莉犬くんに告白ってことはちゃんが！？」


ゆめ「うん」


大真面目な顔で、ゆめちゃんは頷く。


「そ……そのぉ、結果は聞いてないの？」


ゆめ「フられたって」


そうか。
ことはちゃん、失恋したんだ。

でも、すごいよね。
ことはちゃんは、きっと私よりずっと強い子だよ。


ゆめ「まぁでも、ことはちゃんさ、結果は最初からフられると思ってたんじゃないかなあ」


「え？」


ゆめ「ライバル多いし、なんてったって莉犬くんはAちゃんにアタックいっぱいしてるし」


頷きにくいけど、まさかこんなことになるとは思わなかった。

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