犬系の後輩くんは、苺の王子！

告白 ページ22

ゆめ「Aちゃん、呼ばれてるよ」


また朝のホームルームが終わったある日、廊下にことはちゃんがいた。


「ああー……ことはちゃん、どうしたの？」


廊下の方へ行って、私はおずおずと聞いた。


ことは「A先輩に聞きたいことがあるんです」


あれだろうな……

莉犬くんのこと好きですか？
付き合っているんですか？

こういう系の質問だよね……
どう答えよう、来るぞ来るぞ。


ことは「莉犬くんに告白してもいいですか？」


え……？
告白しても、いいですか？？


ことは「私、莉犬くんが好きなんです。告白したいんです。いいですか？」


「それは……」


ことは「答えられないってことは、私が莉犬くんに告白してはダメってことですよね？」


「ダメっていうか……」


ダメって言うのは、変だよね。
付き合ってもないし、告白する権利がない人なんていないし……。


ことは「言い方を変えます？ 告白してほしくないんですね？」


私は黙って頷いた。


ことは「やっぱり、そう来ると思いました」


「それで、どうかした？」


ことは「いえ、いいんです」


さっきとは違って、切なそうに目をそらすことはちゃん。
おかしいな……どうしたんだろう。

ガールズトーク→←帰り

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す