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J115 #4 ページ41

「落ち着いた?」

「うん……」

「なんか飲むか。何飲む?」

「ブドウ。」



そういえば雄也もブドウジュースが好きだ。
いつからかは知らない。俺がブドウばっか飲んでたせいかもしれない。



グラスにブドウジュースをなみなみと注ぐ。

先にダイニングについていた雄也の前にことりとグラスを置けば、一気に飲み干した。



「俺ね。さっき兄ちゃんのこと思い出してたの。見当たらなくて怖かったから。」




グラスを置いて雄也が続ける。




「兄ちゃんはね、キキョウが好き。」

「……えっ…」



あの話はあの一回限り。あれ以来一度もしていないはずなのに。




「キキョウの色が兄ちゃんの好きな色で、キキョウの花言葉が兄ちゃんの好きな言葉。」

「なんでお前それ…」

「覚えてるよ。僕のコップの色だもん。」



ああ、あのコップを見るたびに雄也は思い出してたのか。あの時のことを。
そう思うだけで少し胸が熱くなる。




「だからね、僕の好きな色はあの色で、好きな花はあれで、好きな言葉もあれ。」





思わず涙が溢れた。
雄也が、俺のことをそこまで慕っていてくれていることが素直に嬉しかった。



先ほど避難した3人が戻ってきたにも関わらず、俺は泣いていた。





「大好きだよ、兄ちゃん。」







J115 Fin.

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青空と虹(プロフ) - わざわざ言っていただいたのにすみません……これからもよろしくお願いします! (2021年2月2日 2時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 青空と虹さん» いえいえ!了解しました、これからも応援しています! (2021年2月1日 21時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - ぷく顔信者さん» はじめまして!コメントありがとうございます。今のところ自分の作品はイニシャルを入れずに伝えたいな、と思っており、入れずに進める方針です。読みづらくなってしまい申し訳ないのですが、誰が話しているのか考察して欲しいな、という作者の我儘です。ごめんなさい! (2021年2月1日 20時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 初めまして!まだ数話しか更新されていませんが、楽しく読ませてもらっています(´˘`*) 差し出がましいのですが、鍵かっこの初めに誰が話しているかわかるようにイニシャルなど入れていただくことは可能でしょうか…? (2021年2月1日 19時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空と虹 | 作成日時:2021年2月1日 0時

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