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その足は禰豆子のものだった。
貴方「禰豆子…。ありがとう」
禰豆子は私を見て頷く。そして私達は共に戦うことにした。
禰豆子はひたすら蹴り返し、私は毬を斬りまくる。禰豆子はだんだん強い毬でも蹴り返せるようになっていった。
朱「おもしろい娘じゃ!今度はこちらも全力で毬を投げてくれようぞ!!」
その言葉に身構える。どんどん威力の上がる毬について行けず、何個かは諸に直撃していて、肋を数本折っているからだ。
冷や汗が流れる。
珠「十二鬼月のお嬢さん。貴女は鬼舞辻の正体をご存知ですか」
急に話しだす珠世さん。何か策でもあるのだろうか。そう考えていると愈史郎さんが近づいてきた。
愈「珠世様が術を使っている。人体には害が出るから、一応これで口元を覆え」
小声でそう伝えると、布を差し出してきた。なんだ良いところもあるじゃないか。
私は言われた通りに口元を布で押さえる。
珠「鬼が群れることができない理由を知っていますか?鬼が共喰いする理由。
鬼たちが束になって自分を襲ってくるのを防ぐためです。そのように操作されているのです。貴女方は」
朱「黙れーっ!!黙れ黙れ!!あの方はそんな小物ではない!!あの方の能力は凄まじいのじゃ!誰よりも強い!!
鬼舞辻様は」
取り乱した様子で叫んでいた朱紗丸だったが、鬼舞辻の名を出した瞬間、顔が青ざめたくさんの汗が流れていた。
珠「その名を口にしましたね。呪いが発動する…。……さようなら」
呪いって、鬼舞辻の呪い?一体どんな呪いなんだろう。朱紗丸から離れて見ることにした。
朱「ギャアアア!!お許しください、お許しください!!どうか、どうか、許して、ギャアアッ!!!ぐぅうっ………」
朱紗丸はうずくまる。何が起きるんだ、と様子を見ていると朱紗丸の口とお腹から腕が出てきた。
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作者名:夜百合 | 作成日時:2017年12月1日 21時