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「狐小僧、今は明治何年だ」
異形の鬼は炭治郎にそう問いかける。
大正時代だと炭治郎が答えると途端に叫び出す鬼。
そして何故か鱗滝さんの名を口にする。
「忘れもしない四十七年前!アイツがまだ鬼狩りをしていた頃だ。江戸時代…慶応の頃だった」
鬼がそう言うと先程助けた男の子が口を開いた。
「嘘だ!!そんなに長く生きてる鬼はいないはずだ!ここには人間を二・三人喰った鬼しか入れてないんだ。選別で斬られるのと、鬼は共喰いするから、それで…」
それでも鬼は五十人は人を喰べたと言った。
その数に驚いていると今度は十二、十三と数え始めた。
「お前らで十五だ」
貴方「!?…何の話」
「俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ」
そう言いながらクスクスと笑う鬼。そして鬼の口から驚きの言葉が発せられた。
「そうだなァ特に印象に残っているのは二人だな、あの二人。
珍しい毛色のガキだったな、一番強かった。宍色の髪をしてた。口に傷がある。
もう一人は花柄の着物で女のガキだった。小さいし力も無かったが、すばしっこかった」
その特徴は錆兎と真菰にピッタリと当てはまった。つまり二人共コイツに殺されていた。
そして鬼は真菰の殺し方をペラペラと話しだす。だがとうとう怒りが沸点に達し、私と炭治郎は同時に鬼に斬りかかった。
私達は冷静さが欠けていて、炭治郎は脇腹に私は下っ腹を殴られる。
私は何とかグッと堪えたが炭治郎は傍にある木にぶつかる。
そんな炭治郎に向かって鬼の腕が伸びているのを見た私は、腹の痛みに耐えながらその腕に刀を振る。
すると炭治郎はパッと立ち上がった。
炭「ごめんA、助かった!!」
貴方「別にへーき…!!」
炭「(土から変な匂いがする!!)
A、下だ!!上に跳べ!!」
炭治郎の言葉通り上に跳ぶと地面から腕が出てきた。
Aはそのまま鬼の腕を斬り続ける。腕が一つ炭治郎の方へ向かったが、頭突きでその腕を避けた。
そして炭治郎が鬼の頚を斬る体勢に入る。それを見たAは炭治郎の邪魔をさせない為に腕を次々に斬り落としていく。
"水の呼吸 壱ノ型
水面斬り(みなもぎり)"
そして遂に炭治郎の刀が鬼の頚を斬った。
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作者名:夜百合 | 作成日時:2017年12月1日 21時