【スタマイ】捜査一課の女神様 (ページ17)

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「スタンドは素晴らしい組織です。それぞれ能力を生かしやすいですから。でもその分偉い人に睨まれます。それこそ、白い紙に一滴のインクの染みを許してくれないぐらい。私的には真っ白なインクのつもりですが彼らが利害一致して「黒」だと言えば私はいつでも黒になります。なのでスタンドには入れません」

その説明に服部は困ったように笑うだけだった。

「まぁ、どこにも所属できないんでその分身軽なんですけどね。困ったときには手を貸しますよ」

にこやかに告げるとおずおずと捜査員の一人が話かける。

「飯島さんが言ってたこと調べて来たんですが、あの……これっていいんですか？さっきの、出内さん、捕まえる気ですか？父親の立場とか」

「それが私が加減する理由ではないね。少なくとも、うちや仕事相手を囮にしたんだからこっちは合法的にやり返さないとね」

変わらず笑顔で言い放つ様子を見た彼は顔を青くする。

「これが、捜査一課の女神様……」

「何それ」

「い、いえ、勘違いしてた自分が行けませんでした！はい！続きも調べてきます！」

と敬礼をして走って行った。

Aは不思議そうな顔をして菅野をみる。

「あれ？知りません？Aさんって、普段雑務とか手伝いとかばっかやったり間をとりもたったりしてくれてるじゃないですか。しかも美人なので女神さまって言われてるんですけど、実際は現場でそのいつもと変わらない笑顔で無機質に捜査していくからそう呼ばれてるんですよ」

女神の気まぐれってね、と菅野は笑う。

「無機質もなにも、そうじゃないと法の意味ないでしょ」

「あはは、そういう見解好きですよ」

「にしても今回あいつに個人的に何かあったんでないの？」

そんな服部の問いにおかしそうにAは笑う。

「そんな訳ないじゃないですか、本当に囮にされたのがムカついただけで。同期で警察学校の時ずっと組まされて課題丸々押し付けられたとか、全部彼個人の手柄になってたとかそんな」

「とことんあるだろ」

「あはは。それ鵜呑みにして一課配属初日に私にわざわざ「あんたの事は嫌いだから近づかないで欲しい」って言ってきた蒼生くんには負けるとも」

途端に荒木田は顔を背けた。

他の一課は面白いことを聞いたという顔をしている。

「あ、れは過ぎた事で……」