【まほやく】御伽噺のような (ページ26)

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休憩をしているとスノウとホワイトが入ってきた。

スノウ「ほっほっほ。若者たちは良い経験を受けているようじゃのう」

ホワイト「外部の先生というのも良いやもしれん」

アーサー「スノウ様、ホワイト様。良い体験をさせてもらっています。道具や素材の使い方を分かったつもりでしたが性能をしっかりと理解したうえで違う使い方を教えてもらうことができました」

そうかそうかと微笑ましいと言いたげに双子は笑う。

フィガロ「それで？何かありましたか？」

そうじゃったとスノウが依頼書を広げた。

スノウ「西の国で首無しのゴーストが暴れまわっているという。他にもいるはずのない魔獣が居たりと」

A「数日前までそんな事なかったのにねぇ。何かが溢れたようだ」

ホワイト「その通りだと我らも思ってな。場所の予測をつけたのじゃが」

と地図で場所を示した。

ホワイト「どうやらここの廃れた城から出てきているようじゃった」

なにか知っているかと双子はAを見た。

Aは椅子のひじ掛けに肘をついて溜息を吐く。

A「心当たりがありすぎるね。そうなる要因しか思い浮かばない」

やはりかと溜息を吐いた。

スノウ「やはりなにかやっておったな？」

A「何かって程でもないよ。国を一つ根絶やしにしただけ。妹と義弟を封印したから誰かに解かれたのかも」

昨日調べたいと言っていたのは二人の魔力を少し感じたからだということもお茶菓子の感想を述べるように言った。

スノウとホワイトがやはりかと呆れる一方ルガイドは少し震えている。

A「さっさと行って終わらせてしまおう。坊や。南の国の別荘へ行って飼っている蝶の半数を連れておいで。事後処理に使うから」

ルガイドが心配そうにAをみる。

A「ん？あの蝶の鱗粉には魔力を広げる効果があってね。人間程度ならここ数日の記憶をなんてことない日常に変えることができる。クリームに入れたのは素材の魔力を均等に広げるためだよ」

なんて効能を説明するとルガイドが首を振る。

ルガイドは腰の剣をAに渡した。

A「ん？要らないよ。私のは城に置いてあるから。大丈夫大丈夫。流石に自分の実家の間取りぐらい覚えているよ。多分？あーでも台座ごと動かされてたら分からないか」

なんてのんきに構えている。

ルガイド一人でわたわたして陰からものを出して渡しては断られた。