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落とし物は、といつの間にか手の中に一冊の本があった。
賢者「賢者の本!よ、よかった……どこに落ちていましたか?」
A「村に。泊ったところで忘れたんじゃないかな。困っているようだから届けに来たんだ」
と手渡すと嬉しそうに大事そうに抱えた。
それを見てAが微笑む。
ルチル「あの、あの時の子犬はどうなりましたか?」
Aは視線を下に向けた。
ルチルがまさか、と息を呑むと、視線の先のAの影から大型犬サイズの狼が出てきてルチルに飛びついた。
暫くルチルの顔を舐める。
ルチル「あはは!くすぐったい!あれ?もう一匹は」
A「悪いね。もう一匹は陽に弱くてね。夜になったら出してあげられるんだが」
ルチル「二匹とも無事なんですね」
と嬉しそうに笑うが何人か苦笑いを浮かべている。
ファウスト「スコルとハティか」
A「おや、若い割には博識だね。怖がらなくても大丈夫だよ。この通り、人懐っこい私の旅の相方だ」
そういうと影が揺れると白い犬の足が現れるが出るか出ないかたじろいでいる様だった。
その様子を見て軽く影を作ってあげると白い狼が出てきてよたよたとミチルに近づいてすとんと伏せた。
ミチル「わわっ。え?」
A「なるほど。ある程度察したよ。君が弟の方か。噛まないから触ってみるといい」
ミチルが恐る恐る触ると白い狼は頭をこすりつけるように動く。
A「うんうん。良かった良かった。じゃあ私はこれで一旦失礼するよ。夜にまた来るから」
ホワイト「仕事だったのか」
A「うん。ユニコーンの駆除ね。角取れたらいる?」
スノウ「ミスラちゃんとファウストにやってくれ」
フィガロ「余ったらで良いから俺も一本欲しいかな」
はいはいと言って二匹の頭を二人の頭を軽くなでると出て行った。
二本角の馬に乗ると颯爽と走って行った。
ムル「わぁ、バイコーンだなんて何百年ぶりにみたんだろ!」
ヒースクリフ「バイコーンってあのユニコーンの原種と言われている?絶滅したのだと聞いたけど」
シャイロック「Aは幻獣や魔獣の扱いに長けています。その技術で絶滅しそうな生物を守ったりしてきました」
ホワイト「オズもミスラちゃんも痛い目を見せられたことがあったな」
ミスラ「次は負けません。ユニコーンの角を奪ったついでに捻ります」
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作者名:弥生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hakuoukiyayoi http://
作成日時:2022年2月2日 17時