Wonder1 ページ3
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ある日、
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こうしてわざわざ言われるのだから、もう分かっている者もいるだろう。
その少女は“普通”ではない。
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これは、
1人の少女が幸せを見つけ出すまでの、
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「A、…………A?」
『………んん?』
ふと眠りに浸っていると頭に声が響く。
神様からのお告げかな……?それとも二重人格に目覚めた……?
なんて馬鹿げたことを考えながらも、重い頭を持ち上げて声の主の方を向く。
『どしたの、リドル。』
「もう授業が始まるというのに、一体いつまで寝ているつもりなんだい……?」
いつまで………?眠気が覚めるまでのつもりだったんだけど…………とは言わないで置く。
そんなこと言ったら軽く首を跳ねられそうだ笑
というか、わざわざこんな所まで呼びに来てくれたのか。
私が居たのは、ツイステッドワンダーランドを誇る魔法学校、私達の通うナイトレイブンカレッジの隅の隅にそっと佇む塔の最上部だ。
ここにはほぼ私しか立ち入らない。
ここに来るまでにだいぶ大変だと言うのに来てくれたリドルは神様かなんかなのだろうか。
私としてはもう少し寝ていたかったのは言わないでおこう………。
どうやらリドルは私を呼びに来てくれただけでなく、私と共に授業に向かうつもりらしい。
となると、先に行っててという戦法は使えない訳で。
私は二度寝を諦め、そそくさと支度を始め、ものの10分でリドルと共に下に降りる…
………訳ではなく、魔法を使って転移する。
目的地は次の授業の教室の前。
普通に行ってたらそもそも間に合わないしね笑
私にとってはなんてことない魔法史の授業を終えた後、放課後を迎える。
部活のある者たちがバタバタと支度をする中、私はぼーっと外を眺めていた。
(…………今日は確か“あの”予定があったかな)
そんな事を考えている時に、自分でも無意識に、苦虫を噛み潰したような顔をしていたのをある人に見られていたとも知らずに
私は教室から出た。
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作者名:雫 | 作成日時:2020年10月1日 7時