【ヒロアカ】２ 転生したらチートで愛されてるとかお決まりなんですか？

知る自分と知らない自分 ページ42

駄作者は、静かにそう答えた。


『なんで？

この世界は、私の物語になるんでしょ？

なら私には、知る権利がある、違うの？』


駄作者「確かに、君には、知る権利がある。

だけど・・・今の君は、まだ弱い。

そして、この世界に異常が起きた

だから弱い今の君には、答えられない。」


『異常って・・・黒赤の事？』


駄作者「そうだよ。

黒赤 優木・・・本名、黒崎 優木 。

君と同じ世界からのトリップ者だった。」


Aは、昨日の黒赤もとい黒崎の事が

気になり駄作者に聞く。


『黒崎は・・・どうしたの？』


駄作者「彼は、死んではいなかったから

力と記憶を消して元の世界に返した。

問題なのは・・・彼をどうやって君の世界に

入れたのか、誰が入って、誰が入れたのか。

後者の方は、もう分かった・・・。」


駄作者は、少し黙った。

Aは、嫌な予感を感じながらも駄作者に

誰なのかを聞いた。


『それは・・・誰？』


駄作者「君の・・・前世での母親。

“柚希 香織” だよ。」


Aの予感は、見事に的中した。

Aは、背筋が凍りつき冷や汗を流す。

そして、震える声を出しながらも聞いた。


『ど、どうして・・・この世界に？

黒赤の作り出した、世界の幻とかじゃないの？』


駄作者「君が死んだ後に、彼女も死に

この世界まで追って来たらしいね。

君が生きてると知って、また君を殺す為に。

・・・随分としつこい執念と執着心だよね？

君もそうは、思わない？」


『そこまでして・・・私の事、殺したいんだ。』


駄作者「まあ、明日は、雄英体育祭が知らされる

上に敵情視察でしょ？

この話は、これでストップしよう。

それにシリアスな展開は、苦手だろ？」


『大きなお世話だ。』


駄作者「ま、頑張れ・・・無茶は、やめてね。

僕も、君を助けられなくなって来たから。

いくら作者と言えど、そうそう君の世界の中に

入り込むのは、勿論。

存在し、物語に関わるのは、難しいから。」


そう言って駄作者は、消えて行った。

Aは、溜息をついて、仕方なく

話を終わらせた。

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