3話 ページ4
まだ見付からない。
今は大分落ち着いているが、Aが居なくなって1年経つ頃には自他共に認める程荒れに荒れた。
呪霊は必要以上の威力で嬲り殺し、本家の集まりもすっぽかし、家の中はどんどん物で溢れ返って来た。
硝子にも傑にも引いた目で見られた。
そんな生活が3年続いた時、ある事に気が付いた。
「これ、もしAが帰って来たら引くんじゃね...?」
そう気付いた僕はすぐ様生活態度を改め、呪霊を嬲り殺しにした。
呪霊は嬲り殺すモノ、はっきり分かんだね。
そうして荒れた生活を送ること3年、元の生活を送ること1年。
〈○○県××市において、4年前に失踪した練Aの物と思われる結界を確認。以下、練Aの情報を記す...〉
硝子が持ってきた報せは、まさに青天の霹靂だった。
ーーー
2人には呪霊が見えていた。
それが分かったのはついこの間、公園へと遊びに行った時だった。
ーーー
「まま、あれ何?」
「あれって...ど、れ...」
木の影になる所に潜む黒い影。呪霊だ。
「くろくて、もやもやしてるの。」
「あれね、ほいくえんにもいるの!でもね、やつるとかなめにしかみえないんだって。」
「せんせーもみえないんだよー!」
その時、私は絶望するしか無かった。
この子達には、呪霊とは無縁の道を歩ませたかったのに。
「奏恵、萃瑠。よく聞いてね。アレは良くないものなの。わるーい事を沢山してるの。それに、アレは皆には見えないの。ママが見えるから、2人も見えちゃったんだね。でも大丈夫だよ。ママが何とかしてあげるから。」
その日は遊ぶ事もせずに帰った。
そして、夜。
私は1人でその公園に来ていた。
さっきは保育園にいる呪霊を潰して来た。
前線から離れた補助監督、しかもブランクは4年。でも、そんな私でも殺せる程の弱い呪霊だった。
次は、この公園の呪霊。
昼と同じ場所に佇むその靄は、じっと私を見ている。
2本の腕をまえへと伸ばし、頭の中で結界を構築する。呪力を込めて作った結界の中に呪霊を閉じ込める。腕は伸ばしたまま。
次は今閉じ込めている結界を小さくしていく。
そうすれば、結界に触れたところから靄は消えていき、そこにはもう何も無かった。
久しぶりに呪力を使ったからか、出産した時並に体力が切れている。
まぁ、これで奏恵と萃瑠が元気に過ごしてくれるならお易い御用だ。
少しふらつきながらも帰路へと着いた。
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朧 - まって想像以上に良いなこれ(←どんな想像してんだよ)おはこんばんにちは!すみません…めっちゃ良いです!死ぬ前にミタカッター(←死んでねーだろ。)あ、更新頑張って下さい! (2021年2月15日 19時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
つんつるてん - 雪かきお疲れ様です!!!!! 応援してます(^ω^) (2021年2月10日 20時) (レス) id: 995c220f16 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 娘が転生者は新しくて面白いですね! (2021年2月8日 16時) (レス) id: bf2406d80e (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 居ますよね、こんな夢主 笑 (2021年2月8日 0時) (レス) id: 348703d198 (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - いつも見てます!受験頑張ってください!!応援してます!!無理しすぎないでくださいね!! (2021年1月23日 15時) (レス) id: 39ef0a72f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:momo | 作成日時:2021年1月4日 16時